日本 新3大テノール結成⁉︎
Photo AlbumPhoto:©Shevaibra, courtesy of the artist and 福井敬net.NIKIKAI Days@Blue Rose 2018第1日 テノールの競演'84日時:2018年6月29日(金) 19:00開演(18:30開場)会場:サントリーホール ブルーローズ出演:城 宏憲(テノール)、又吉秀樹(テノール)、山本耕平(テノール) 村上尊志(ピアノ)、福井 敬(司会)【城】マイヤベーヤ:オペラ『ユグノー教徒』より 「白貂よりなお白く」ほか【又吉】ヴェルディ:オペラ『シモン・ボッカネグラ』より 「何てこと!慈悲深い天よ」ヴェルディ:オペラ『海賊』より 「初恋の頃はすべて微笑んでいるようだった」ほか【山本】ロッシーニ:オペラ『チェネレントラ』より 「そうだ、もう一度彼女を見つけ出すことを誓う」ほか***サントリーホールブルーローズ新時代の3大テノールが登場⁉︎又吉 城 山本それぞれ個性的で華と魅力があるオペラの主役!それに加え司会が福井敬先生しかも福井敬先生歌う!客席に笛田さん 樋口さん 芸能人の方 etc. という超豪華テノール祭りみたいな宵でした!女声歌手も多数大集合!これは毎年恒例にしていただきたいお祭りですね!選曲が安易に流れず、本当に自分が今取り組んでいる楽曲をやってくれたのかと思います。聞き応えがありました。城さんが「こんなにしんどい本番は久しぶり…」と終わって汗びっしょりでつぶやいていらっしゃいました。お疲れ様でした!詳報続く…!***第1部ロッシーニ:約束La Promessa城 宏憲音程の高低差が激しい部分もある難曲。力強くレガートで歌うリリコ・スピントトスティ:夕べにA Sera又吉秀樹又吉さんの特徴といえる華麗なる高音の裏返り。リリコの豊かな美声。最後は高音Aに上げ。(YouTubeで確認)トスティ:魅惑Malia山本耕平まるでヨナス・カウフマンのような重く陰影のある声なんとも魅力的な色気のある声。福井敬さんが司会進行!福井さんのトークがおもしろすぎる!以下はメモを元に記述いたします。「彼らはベラ・ウオーモ、ベラ・フィグーラ。(イケメンでいいカラダ)」「私は歌手のマネージメントをしている株式会社二期会21の代表取締役兼歌手の福井敬と申します。ではまず自己紹介をしていただきましょう。名前、出身、血液型、星座…!」いきなりのテノールからテノールへの無茶振り(笑)。城 宏憲:「出身は岐阜県、星座は5月生まれなのでふたご座、O型です。」又吉秀樹:「東京都福生市出身、てんびん座のO型です。山本耕平:「鳥取県出身、さそり座のA型。O型さんに翻弄されています。」全員1984年生まれ、いろいろあって、又吉、山本が4年の時に城が卒業生という立場で共演して以来の共演。今度は曲紹介。城 宏憲:「フランス語です。マイアベーアのグランドオペラの傑作。曲名の「白貂より白い」とは、ラウールが一目ぼれした女性の肌の色のことです。ピーンと1本のピアノ線が張ったような緊張感のある曲です。」又吉秀樹:「シモンボッカネグラのガブリエーレ・アドルノのアリア。このオペラはスカルピアとかヤーゴのようなものすごい悪人は出てこない。そんなに悪い人は出てこないのですが、ちょこっと悪そうな人たちが出てきて、政治的な謀略が絡み、主人公のバリトンを落とすという。…僕ちゃんとしゃべれてます?(客笑)前半が怒ってて、後半は泣きです。」山本耕平:「(端的に)チェネレントラ(シンデレラ)。お姫様を絶対見つけ出します!と高いドを歌うアリア。」福井敬「藝大生の国語の点数がわかると思います(爆笑)。いよいよオペラアリアの世界へ。***マイヤベーヤ:オペラ『ユグノー教徒』より 「白貂よりなお白く」Meyerbeer - Les Huguenots, 'Plus Blanche Que La Blanche Hermine'城 宏憲Non loin des vieilles tours... Plus blanche que la blanche herminefrom Act I of the French opera Les Huguenots by Giacomo MeyerbeerLibretto: Eugène ScribeRole: Raoul, an upper middle class Protestant manVoice Part: tenorパワー!カデンツァで高音。Je taimerais toujours!この高音ですが、ニコライ・ゲッダもファン・ディエゴ・フローレスもHigh CなのでHigh Cだったのかもしれません!→High Cでした。最後も同じ高音最後の高音はJDFはBなのでBだったのかもしれません。→Bでした。この曲はとても繊細な難曲ですね!城さんがおっしゃったように相当神経を張りつめて歌うような曲です。≪≪≪追記≫≫≫ここの記載の事実関係について城さんの関係者の方から教えていただきましたので、上記のように訂正させていただきました!ご迷惑をおかけしてすみません!以下引用です。「カデンツァの音ですが、ユグノー教徒はゲッダやフローレスが出したようにCで間違いないです👍Cで伸ばしたすぐ後、オケと掛け合いをするようなカデンツァでA-C-Bと、もう一度短くCを経過します。曲終わりはBで間違いないです。Mario Filippeschiと同じヴァージョンで演奏していたと思います。彼のアクートはベルゴンツィと特徴が似ているような感じがします。」(引用終わり)いつもありがとうございます!!≪≪≪追記終わり≫≫≫***ヴェルディ「シモン・ボッカネグラ」より♪我が心に炎が燃える又吉秀樹 Sento avvampar nell'animafrom Act II of Simon Boccanegra by Giuseppe VerdiRole: Gabriele AdornoVoice Part: tenor Fach: dramatic tenor/heldentenor楽譜上での最高音はAシモン・ボッカネグラは数年前にムーティ率いるローマ歌劇場が来日したときに上演した演目。今まで日本で見た中で最高のオペラだった。ガブリエーレ・アドルノ役は偶然にも現在来日中のフランチェスコ・メーリ。その時に聴いたアリアを又吉氏が取り上げてくれる。なんとうれしいことか。彼は先日の千葉裕一さんとの共演コンサートではファヴォリートのフェルナンのアリアを歌ってくれてこれもすばらしかったのですが、今回はヴェルディ中心に歌ってくれるということで大期待です!メーリは今は重いヴェルディを歌っているが、この役は彼の声がぴったりですごく良かったんです。又吉さんはここのところ重い役を封印し高音と繊細な表現力に磨きをかけている。Oh inferno, Amelia é quiSento avvampar nell'anima恋人アメーリアがドージェと同棲していると知って怒り狂い、そして嘆き悲しむアドルノ。No, ah! Non sarei sazio ancor.Che parlo! ahimè! deliro!オレは何を言ってるんだ、狂ったのか?Ah! io piango!なんで涙が出るんだPietà, gran DioChe non vegga, ch'io non la vegga più怒り悲しみすばらしい!ぜひ、ぜひ、全幕を舞台上演していただきたいです。楽譜上での最高音はAですがカルロ・ベルゴンツィはカデンツァでBドミンゴの最高音はAです。アロニカはPietà, gran Dioの最高音はAch'io non la vegga piùの最高音もA***ロッシーニ:チェネレントラより♪そう、誓って彼女を見つけ出すSì, ritrovarla io giuro山本耕平超高音を擁するレッジェーロテノール向けの難曲彼はレッジェーロではないので超高音はすべてアクートで。High CSì, ritrovarla io giuro.Amore, amor mi muoveSe fosse in grembo a GioveIo la ritroveròPegno adorato e caroDolce speranza, freddo timore Dentro al mio cuore stanno a pugnar***ベッリーニ「カプレーティとモンテッキ」より二重唱♪愚かな!私が一声上げればVincenzo Bellini - I Capuleti ed i Montecchi Stolto! a un sol mio gridoロメオ:城 宏憲テバルド:又吉秀樹福井さんの解説二人が対決しているとそこにジュリエッタの葬列が!二人はどうするのか芝居入っている城さん彼はすっと役に入り込むことができる役者である二重唱 見事!アラルミの高音はB(パヴァロッティで確認)最後はB(パヴァロッティで確認)めったにない、二度と見られない可能性が高い豪華なテノールの二重唱にクラックラです!~~休憩~~後半いきなりピアニストが演奏し始め、拍手が起こり、福井さんが歌いだす。チマーラ作曲 ♪海のストルネッロ(福井敬net.さんにお教えいただきました。いつもありがとうございます!)すごい声量だ!そしてきらめく美声。客席に下りて回って歌うが、後ろ向いてるとか客席とか関係ないスゴイ声!ドラマティックに歌う。福井敬net.さんにうかがいましたが、この曲、今年の11月17日14時開演、トッパンホールでの福井敬スペシャルリサイタルでも歌って下さるそうですよ!第二部ドニゼッティ「連隊の娘」より♪ああ友よ、今日はなんて楽しい日山本耕平ご存知 nine times High C (9回の高いドの音)を擁する難曲。レッジェーロテノールのための曲。High Cはすべてアクートで。大拍手***ドニゼッティ「ランメルモールのルチア」より♪わが祖先の墓よTombe degl'avi miei (Fra Poco a Me Ricovero)城宏憲Tombe degl'avi mieifrom Act III, Scene II of Lucia di Lammermoor by Gaetano DonizettiLibretto: Salvatore CammaranoRole: EdgardoVoice Part: tenor Fach: lyric tenor胸を打つ歌唱最後のカデンツァ最高音H(ベチャワで確認)伸ばしが完璧彼のエドガルドは先日、大田区民オペラ合唱団第二回定期演奏会で聞かせていただいたが狂乱の場で終わりだったのでこのアリアはその続きとして聞かせていただいた。以前の日暮里でのソロコンサートでもこのアリアは歌っている。***ヴェルディ「海賊」より♪初恋の頃には又吉秀樹Tutto parea sorriderefrom Act I, Scene 1 of the Italian opera Il Corsaro by Giuseppe VerdiLibretto: Francesco Maria PiaveRole: Corrado, the captain of a pirate shipVoice Part: tenor Fach: spintoAh! sì, ben dite...guerra...Tutto parea sorridereSì: de' corsari il fulminevibrar disegno io stessoアダージョのカヴァティーナからの勇壮なカバレッタAll'armi, all'armi e intrepidicadiam, cadiam sull'empia Luna繰り返し最後のAll'armiの最高音B(マイケル・ファビアーノ、ホセ・クーラで確認)すばらしい!!!ご本人からご教示いただきましたがここの最高音Bだったそうです~(又吉様ありがとうございます!)(私の手元のメモもBだったのです。Aria Data Baseに騙されました。すみません。きっと楽譜上の最高音がGかG#なのでしょう。ちなみにカレーラスはG#までしか出してません。)***福井TALK「テノールは少しの時間しかもたないんですけど彼らはすごいですね。私はカラータイマーが点滅し3分で終わります(笑)」***ロッシーニ「オテロ」より♪さあ、来るがいいAh, vieni, nel tuo sangue vendicherò le offeceオテッロ:城宏憲ロドリーゴ:山本耕平これがすごかった!山本耕平のロドリーゴ、すごく合っていたやはり芝居っけがあるのでオペラの役に入り込んで歌うのが上手なんです。ペーザロで聴いたフローレスVSマイケル・スパイアーズのような感じで声が高い声と低く重い声で合っていたしこれがまたHigh C合戦ですごかったんです。ロドリーゴ High C,オテッロ High Cロドリーゴ High C,オテッロ High C 最後二人でHigh C大拍手最後のパートはお楽しみパートスペシャルプログラム~3人と行くヨーロッパ周遊の旅~福井TALK これからは彼らに自由に歌っていただきましょう!と3人を呼び込むが…3人が顔を見合わせて、「疲れた…」とつぶやく小声で又吉「そりゃそうだよ~~」と繰り返すめっちゃウケル1帰れソレントヘ(3人)2マレキアーレ山本耕平A3ウィーン我が夢の街又吉秀樹ドイツ語A又吉のネクタイを外す耕平さん4サンタルチア城宏憲スピントで歌うサンタルチアって…まじすごい。城さん以外の二人がさっさと退場していたが、「来いよ!」と2人を呼ぶ最後、上げ。5グラナダ3人ネクタイを外す城さん3人のグラナダ、すごい迫力だ!この時思ったこれは日本「新・3大テノール」!?アンコール1Rossini ダンツァLa danza 音楽の夜会から又吉→城→耕平Già la luna è in mezzo al mare又吉耕平にいたずらする又吉さん(笑)耕平さんが歌っている間、二人で手を組んで踊りだす又吉と城三人で自在に歌う。Frinche frinche frinche frincheフリンケ、フリンケ…という部分を交互に分割して順番に歌ったりしておもしろいアンコール2O Sole Mioお約束のオーソレミオ。三人はそでから福井さんを引っ張り出す。ここで笛田さんと樋口さんも引っ張り出して欲しかった。客席に下りて歌う又吉さんは客の前にひざまずいて伸ばしまくるパートを歌う福井さんは最後に高音に上げて締めましたこの上げはそういえば藤原の三大テノールで敏ちゃんもやっていましたよ。大盛り上がりで終了お疲れさまでした