|
テーマ:気になったニュース(31024)
カテゴリ:思うこと 願うこと
夏の帰省シーズン、しかも週末。今朝の羽田空港でとんでもないことが起きていたようですね。 全日空 羽田便荷物載せられず (2016年08月12日 17時55分) 全日空によりますと、12日午前6時50分すぎ、羽田空港で、カウンターで預かった荷物を旅客機に運ぶ全日空のベルトコンベヤーのうち、1台がセンサーの不具合のため、およそ40分間、停止しました。 この間、職員が手作業で荷物を運ぶなどして対応しましたが、新千歳や大阪、那覇などに向かう16便が、乗客から預かったすべての荷物を載せないまま出発したほか、12便が荷物の一部を載せないまま出発したということです。 荷物を載せないまま出発させたことについて、全日空は、出発の遅れが相次ぐことで、機体のやりくりに影響して、その後の便が欠航したり、遅れがさらに拡大したりすることを避けるためだったとしています。 また、対象の旅客機に乗っていた乗客には、すでに出発準備が整っていたことなどから、目的地に到着後、事情を説明したということです(後略) これねえ、業務繁忙期での不測の事態発生時の対処方法としてすっごく興味深いですわ。 要は「荷物積まずに出発させちゃえ」と「乗客への告知は着いた後にしろ」って二つの判断。 まず「荷物積まずに出発させちゃえ」の件 札幌便、大阪便、那覇便、(記事にはないけど)福岡便、どこも大動脈で大量の荷物があった筈。 で、それに対して記事に書いてある通り最初は「職員が手作業で荷物を運ぶなどして対応」していたわけですわ。 現場スタッフは「このやり方では絶対無理っしょ」ってすぐに判った筈。 その状況に上がどう対応したか。 大抵の組織では「とにかくやれ、死んでもやれ」みたいに言うだけなんですよ(苦笑) 「おい、吉田、さっさとベントしろよ」って言ってた東電幹部みたいな連中ね。 「いや、このやり方で対応しているより荷物を積まない状態で出発させた方が良い」 これ決めるのって結構勇気が要りますよ。 一見、「羽田に局所化していた混乱を全国に散らす」ことになりますから。 (でも各々の飛行機が飛ばなきゃ戻り便も遅れて結局混乱は広がっちゃうんですよ) 二つめ。「乗客への告知は着いた後にしろ」 これもすっごく興味深い。 (↑こんな書き方でごめんなさい。巻き込まれた乗客の方々は本当に大変だったと思います) ボーディング・ブリッジが外れる前に 「皆様の荷物は後続機にお載せします。ご自身も後続機へのご搭乗に変更希望される方は~」って案内しちゃったら「それは困るよ」「じゃあオレ変更する」「私も」でまた出発が遅れちゃう。 出発時にはあえて乗客には選択肢も情報も与えない。そして着地での対応を徹底するやり方です。 さっすがANA、と言いたいところなんですが、、、 実はこの方法、「逃げ」に利用されやすいやり方なんですよねえ。 トラブルが発生した現場で決断・対応・調整を面倒くさがり、先の工程に「そっちでよろしく」って渡しちゃうやり方でもあるんです。 時間が経過するほど、先の工程に進むにつれ、リカバリはどんどん難しくなっていきますでしょ。 自分はコンビニ各社に対する納品調整の仕事をしていたことがあるのですが「え、この案件、こっちで対応しろってか! もうにっちもさっちもいかないじゃんw」的なことが結構ありました(涙) 今回の荷物積み込みトラブルが8月12日に起きたのは偶然でしょう。でも怖いぐらいの偶然です。 ANAのどの職位の人がどのようなプロセスを経てこの決断をするに至ったか。さらにそれをどのように関係各所に指示通達したか。 次の重大事故を防ぐためにも、ANAさんには開示して貰いたいところです。 にほんブログ村 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[思うこと 願うこと] カテゴリの最新記事
|