CHICK COREA
‘秋の夜長のジャズ祭り’第十八夜。 チック・コリアと言えば、なんと言ってもフュージョン/クロスオーヴァーの先鞭をつけたカモメのジャケットの『RETURN TO FOREVER』が有名ですが、ソレについては以前本館で書いちゃったので、今夜はピアノトリオの傑作『NOW HE SINGS, NOW HE SOBS』を。 ハービー・ハンコック同様、様々なフォーマットでいちいちすばらしい作品を生み出しているこの人の中で、肝心のジャズピアニストとして基本のピアノトリオはどうかと言うと…コレがホントにすさまじい内容。 ヴィトウスとヘインズのリズム隊をバックに従えて、緊張感あふれる演奏を繰り広げていて、かなり初期の作品でありながら、既に最高傑作と言ってもいいくらいです。 私は昔フュージョンってジャンルがキラいだったので、ジャズを聴き始めた当初はこの人に対してあまりいいイメージを持ってなかったんですが、コレを聴いて一気に変わりました。 このアルバムのチックの切れ味のするどいプレイを聴いて、なにかに似てるなぁと思ったら、ELPの「悪の教典♯9 第二印象」の最初のトコでした。もしかしてキース、コレを意識した?