PETER HAMMILL
細々とハミル祭りを続けます。 今日は90年代最後のスタジオアルバム、『THIS』で。タイトルがシンプルなトコが逆にインパクトあるなぁ。 厳かなヴォーカル&サウンドで崇高ささえ漂う傑作『EVERYONE YOU HOLD』を出した後、またいつものパターンに戻って濃厚なハミルワールドが繰り広げられており、ずっしりとした塊のようなサウンドが怒濤のように突き進んできて押しつぶされそうになる瞬間が何度となくあります。質感は、きのう取り上げた『ROARING FORTIES』にわりと近いものがあるかな? こんなにスゴいサウンドなのに、なんとほとんどの演奏はハミル一人。ソコにドラムが必要ならマニー・エリアス、ヴァイオリンならスチュアート・ゴードン、サックスやフルートならデイヴィッド・ジャクソンに参加してもらって完成させてます。この手法はココ数作で完全に確立した感がありますね。 以前インタビューで、「サラリーマンのように、毎日朝自宅から自分のスタジオに通勤(?)して仕事を進め、夕方帰宅する」ようなコトを言ってましたが、そんな規則正しい、ある意味ノーマルな生活から生み出されるサウンドがコレかよ!と思うと、ちょっと笑っちゃいます。…ってか圧倒されて、もう笑うしかないって感じ。(汗)