ビーチ・ボーイズ来日
ビーチ・ボーイズが結成50周年を記念してまさかのブライアン入りで来日した。 前座の星野源もアメリカも非常に良かったが、ついにお待ちかねのビーチ・ボーイズ登場となると会場全体のテンションがまったく違って、1曲目の「恋のリバイバル」から総立ちとなり、私自身もその雰囲気に乗っかってトップギアに入った。 怒濤の勢いで初期のサーフィン系の曲をメドレーのように次々と繰り出すもんだから、我々オーディエンスは半狂乱となって盛り上がり、 曲の中でブライアンがリードをとる瞬間があると「おぉ…」とみんな涙目になって溜息をつく。 で、そのブライアンがメインの曲(「Sail On,Sailor」や「英雄と悪漢」等々)は、かつての美声は見る影も無い残念な声質にも関わらず、思わず号泣。 また、ブライアンより先に逝ってしまった弟2人、デニスの「Forever」とカールの「神のみぞ知る」を映像を使って再現するコーナーもあって、それがまたまた涙を誘う。 なんというか、盛り上がっては泣き、泣いては盛り上がり…、 「Sloop John B」、「素敵じゃないか」の『PET SOUNDS』攻勢もすばらしかったふが、本編の最終盤に「Good Vibrations」、「California Girls」、「Help Me, Rhonda」、「Rock and Roll Music」、「Surfin’ USA」と畳み掛けていく勢いはとんでもなくて、 さらに、アンコールの「Kokomo」ではクリストファー・クロスも登場し、本人ら以上に美しい声でリードヴォーカルを務め、さらにアメリカの2人も乱入して「Barbara Ann」、「Fun,Fun,Fun」で大盛り上がりのエンディングとなった。 個人的には『PET SOUNDS』が再評価され押しも押されもせぬ超名盤扱いされるようになってからのファンなので、それを中心としたステージを期待していたものの全然そうではなく、50年間の活動全体をしっかりと総括していくステージ構成がむしろ良かった。 ちなみにセットリストはこれ↓ http://ro69.jp/live/detail/71864 見終わった後、「歴史的瞬間に立ち会った!」という感慨にも浸るとともに、「あぁ、夏祭りが終わっちゃったぁ…」という一抹の淋しさも味わった。 これは夢だったのか?