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油彩F6 昨年春作成。 ★ コルチャック先生を知っていますか? 皆さんは、ヤヌシュ・コルチャックという人物をご存知ですか? マザー・テレサ、マーチン・ルーサーキングに並び称され、ヨハネ・パウロ2世も「今日の世界にとって、ヤヌシュコルチャックこそ、真の宗教と真の道徳の象徴であります」と評価した人物です。僕が尊敬する人物の一人でもあります。 ロンドンで同時多発テロのため、また多くの犠牲が出ました。これによって今後、さらにテロ撲滅の名の下に多くの命が、やって、やられての状況の中、世界中で亡くなるかもしれません。 この混乱を解決することができるのか?と思います。と、同時にまた多くの子どもも犠牲になるのだろうかと思いました。そして、コルチャック先生のことを思い出しました。 彼は、ポーランドに生まれ、高名な文学者であり医師でした。そして子どもの保護や教育にも尽力しました。 診療においては金持ちよりもスラム街に住む家族の子どもを率先しました。早朝や夜間の訪問診療を受け入れ、診療代は、金持ちの家族には請求し、貧しい家庭は無料、しかも多くの場合、処方箋の薬を買うお金を置いて帰ったそうです。 その後、新たに設立されたユダヤ人の孤児院の院長になります。 そんな状況の中、1939年にはドイツ軍がポーランドに侵攻し、第二次大戦が始まります。ユダヤ人孤児たちは、ユダヤ人強制居住区(ゲットー)に移るように命令されました。 彼は、子どもたちのため食料や薬を求めて物乞いをして歩き回りました。そして死に行く多くの子どもたちのために寝台を設け、看取っていったのです。 1942年8月6日コルチャック先生と200人の子どもたちは強制収容所へ移送されます。そのとき彼の命を惜しむ者は、味方・敵を問わず多くいました。 貨車に向かう中一人の男が走り寄り、 「ドクター、あなたは乗らなくていい…」と言われます。 しかし、「私は、子どもたちの父親です。子どもたちをどうして…」と応え、子どもたちを不安にさせないように笑顔を子どもに向け乗り込んでいったたといいます。 ガス室に向かう最後の瞬間まで彼は、己の信念を貫いたのです。 彼の言葉です。 「子どもは大人と違います。 子どもには欠けているものもあります。 しかし、 子どもはまた、 私たち大人が持っていない、はるかに多くのものを 持っているのです。」 今、起こっている戦争は、大人の都合だけでなされていると僕には見えます。 そして多くの子どもが犠牲になっている…。 この問題を解決するためのヒントがコルチャック先生の行動や思想に含まれているような気がしてなりません。 僕は、キリスト教信奉者でもないですし、イラクに行って頑張っている日本の方々の行動もすごく尊いものだと思っています。 これまでの尊い犠牲を振り返り、その方々が残した心の財産を振り返り、大人が次代の子どものことを考えられたとしたら…。今回のロンドンのような悲しい出来事は、なくなっていくだろうに…と感じずにはいられませんでした。 8月6日の終戦の日まで後1ヶ月を切りました。皆さんは、戦争に関してどのような考えをお持ちですか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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