少々お待ちください
横浜戦がデーゲームだったので昼食を食べに中華街へ。そこである言葉が耳について離れなかった。前からずっと思ってきたが極めつけのように聞こえた。
「オーダーお願いします。」
「少々お待ちください」
「坦々麺と空心菜の炒めもの」
「少々お待ちください」
「お水ください。」
「少々お待ちください」
オーダーの後の少々お待ちくださいはその通り少々待ったのだが、他は数十秒しか待っていない。
なぜ「直ぐ参ります」と言わないのだろう。何故こんなに不快に感じるのだろう。
海外だったらどうか。英語に直しみた。そこで不快な理由がなんとなくわかった。
少々お待ちください → Wait a moment, please.
直ぐ参ります → I'll be with you soon, sir.
少々お待ちくださいは相手に不快な状況を暫く強いる命令形の言葉なのだ。
スチュワーデス塾に同じような記載を発見した。
『B客「私には、シ゛ュースください」
C/A「少々お待ちください」
また、コーヒーを回っているときに、
A客「紅茶は、ありますか?」
C/A「少々お待ちください」
ニコニコした表情でこの言葉を使っている人を、ほとんど見かけません。なぜなら、この言葉は、肯定的な言い方ではないからです。心の中では、「忙しいのだから、あとにしてくれないかな」と思っています。ところが実際には、できるだけ早くお客様の要望に応えようと、一生懸命サーヒ゛スしています。本当は、「ただ今致しますので、少々おまちください」というつもりで、「少々お待ちください」と言っているのかもしれません。でも、お客様の脳裏には、「待たされる」という印象の方が残ってしまいます。自分が客として、レストランやホテルに行き、何かを頼んだとき、
「少々お待ちください」 (否定的)と言われるより、
「ただ今、参ります」 (肯定的) "I'll be with you soon, sir."
「ただ今、お持ち致します」 (肯定的) "I'll get it for you right away, sir."
と言われた方が気持ちよいはずです。』
日本には伝統の蕎麦屋の出前というのがある。出前がまだかという客にもう出ました。と言う。
待てど暮らせど来ないので更に電話で督促するともうおうちの近くです。と言う。だが、蕎麦屋ではおっちらと漸く出前持ちが客の家で出かけるところだ。
これは大げさな例だが、「直ぐ参ります。」とか「1分で参ります。」とか言うと客商売という感じがしてくるではないか。