どうする家康27
第36回は稲の輿入れの回。ドラマでは家康の命で輿入れしたように描かれていた。もちろん重臣の忠勝からすれば、家康の養女になったうえで嫁ぐのであるから名誉なことだったのではないか。 一説には上田合戦で真田の強さを知った忠勝が家康に輿入れを提案したという話もある。この稲は忠勝の娘らしく甲冑姿の肖像画が残っている。勇敢で美しい女性だったとされている。 関ケ原の戦いのさい、真田は生き残りを掛けて西軍と東軍に分かれて参戦している。稲の夫、信幸は当然東軍。昌幸と信繁は西軍。これは犬伏の別れと呼ばれている。 上田への帰途、昌幸が孫の顔を見ようと夜半に沼田城に寄ったとき、稲は甲冑姿で現れこれを断ったと言われている。義理の父とはいえ敵となっているので留守を預かる身として中には入れられないと。これに対して昌幸は怒らず「さすがは武士の妻、忠勝の娘」と感心したという。