食べたり読んだり笑ったり

中也さんの夢を見ました。
50円玉を集めていました。
銀貨であるのがよいんだそうです。
穴があいているところがよいんだそうです。
5円玉より重くって500円ではお酒にかえてしまいますから50円がよいんだそうです。

君、歴史的存在でないのは50円玉だけなんだよ。

と、彼は言いました。
ほんとうのところは知りません。
彼は布団のまわりに333枚の50円玉を積み上げて眠ります。
彼はコインと同じサイズに折りたたまって眠ります。
死んでしまった人のようです、
骨と銀貨は触れ合って、カンラカンラと鳴るのです。

たあいのない夢のはなし