カテゴリ:読書日記
空色ヒッチハイカー 橋本紡 新潮社 僕が、お兄ちゃんの残した、1959年製のキャデラックに乗って、川崎から九州は唐津まで無免許(安全)運転するお話でした。 なんでもできるお兄ちゃんが消えちゃったから、僕はそうするしかなかったんだよね。高校3年生の、受験前の、大切な夏休み放り出して、南に行くしかなかったんだ。 人にやさしくしたかったのか、無免許(安全)運転の罪滅ぼしなのか、ヒッチハイカーを拾うことを誓って、僕は進む。 短いスカートをはいたきれいで年上の杏子ちゃんが一番最初のヒッチハイカーで、最後の最後まで付き合って旅をしてくれた。乗せたのはもちろん、杏子ちゃんだけじゃなくて、おじいちゃんや家出少女や旅人や。 たくさんの人に出会ったけれど、旅には手ひどい失敗はない。 失敗は、残してきた日常の中に。 育ってきた想い出の中に。 これから迎える未来の中に。 なにやっているんだろう、と、と時に自問自答した僕。 旅に出てよかったんだよ。 君に幸いを贈ろう。 みじかい、あかるい、小説でした。 からん、からんと乗り越えていく。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年09月18日 07時44分44秒
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