テーマ:幻想的ナ物語ノコトナド(100)
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きつねのはなし きつねのはなし 森見登美彦 新潮社 お正月に福包みを買いました。ふろしきの福袋だから、福包み。京都の匂袋も入っていて、最初、お香が濃く薫りました。古式ゆかしい香りは最初、神経にあやしく触れました。馴染んで、空気が落ち着きました。薫りが混じっているのに、清浄な空気。 「きつねのはなし」はそんな小説。 古式ゆかしくて、どこか懐かしい、いつか知っていた世界。 夏の話でもどこかひんやりとして、冬の話でもすっかり冷えてしまわない、中空を味わうような小説でした。 4つの話はどこかで関わり、それぞれの世界の存在を否定するような、肯定するような。4つの珠はひかれあい重なりあい、けれど溶け込まない。 森見登美彦の話を読むと、いつも京都に行きたくなります。 この時期、寒いかな。 空気、冷たいかな。 ふろしきの福包みには紫の矢がすりのふろしきも入っていました。 この本に似合いそうです。包んで図書館に出かけましょ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年01月16日 08時48分13秒
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