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2010年01月23日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
桜庭一樹 新潮社
青年のための読書クラブ

読書ガイドかなあ、と思って手に取ったら、小説でした。ペパミントグリーンの色に黒の切り絵調の装丁がかわいくて、小説の雰囲気にぴったりあってました。

桜庭さんの小説を読むと、少女小説だなあ、と、しみじみ感じます。
少女の世界を、感覚を、刹那的に切り取る、ともすればセンチメンタルな小説。
嫌いじゃないです。
好き、というと、この小説世界に失礼な気がする。
「君、小説を好悪の二元論で語ることは、まっとうであるか?」
読書クラブに所属する歴々の少女たちのうち誰か1人くらいに詰め寄られそう。8割の少女たちは私たちの感想・批評・論争に耳も貸さずに読書に没頭し、あとの2割はきっと静かに視線をあげて、事態を認識し、口は開かず首を縦に横に振り、また本の頁に目を落とす。

本を読む少女たちは往々にして記述者でもあるのでしょう。フランスに、日本に、過去に、現在に、近い未来に、100年に渡り記述されてきた読書クラブ誌の主役はいつも少女たちです。切り取られている。

本を読む子というのは、クラスに大抵1人はいたし、クラスは違えどその面々は放課後の図書室で常に出会えていたわけで、決して孤独なわけではなかった。
けれど、どうして、変わり者とか偏屈とかって言われやすかったんでしょうかねえ。マイノリティであることを自己嫌悪しながら、まんざらでもなくて、でも、その、「まんざらでもない」気持ちを否定して、ふわふわ不安に本を読んでいた、読んでるときは夢中になってた、あの頃の温度を思い出しました。

今もその温度のなごりは自分の中にあって、いつまでたっても私は、読書人じゃなくて、「元」文学少女ってやつだなあ、と、あきれる気持ちで思うのです。ああ、はずかしい。





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最終更新日  2010年01月23日 23時48分49秒
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