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一瞬の風になれ(3冊セット) 一瞬の風になれ 佐藤多佳子 講談社 三冊まとめて手に入れて、三冊一気に読みたかったのです。図書館で、いい子して三冊並んでるのをみつけて、てのひら広げて捉まえました。やった!読める!! 「風が強く吹いている」(三浦しをん)と同じ年に出版されたんじゃなかったっけ、それで雑誌のコラムか何かで、今年は陸上小説が良い!とか読んだような。それって何年前だっけ、やっと読めたんだな、どっちとも。ついでに「DIVE!!」も。ずっと読みたかったの。 洪水みたいにスポーツの映像がテレビから溢れている中で、活字を追う。耳がざあっと歓声を拾う。笛の音を拾う。違う。この音じゃない。集中する。読みたい。走る人の足音。100メートル走っていて、あんな短い時間の中でも駆け引きがあって、背中から追う足音まで聞こえるんだ。知らなかった。聞こえる。聞こえる? 私は走れない。走るのが遅い。だから解らない。永遠に解らない。 だけど世界はある。 さあっと「おれ」の目の前に開く短く明るい道が見える。 駆け抜けろ。 『この記憶があれば、ずっと生きていける。』 陸上だけじゃなくて、ダイブだけじゃなくて、オリンピックだけじゃなくて、卒論書いたり、日向で本読んだり、電車の中でぼうっとしたりしているときにも、瞬間は訪れるのだと思います。 「瞬間」はあるから。すごい経験だったり、すごい景色だったり、すごい弛緩だったり、すごい緊張だったり。 全部、瞬間。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年02月15日 08時05分53秒
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