テーマ:本のある暮らし(3287)
カテゴリ:カテゴリ未分類
硝子戸の中
硝子戸の中 夏目漱石 新潮文庫(画像は岩波だけど。新潮の画像なかった。) 高校生のとき、国語の授業で。 「漱石の随筆に、写真の話がある。雑誌社が写真を撮りに来て、笑ってくださいって言われて、漱石は絶対に笑わなかったのに、撮られた写真をあとから見ると、どうも笑っているようにみえる。家族に見せても笑った顔だという。自分で思っている顔と、客観される顔は違うんだよ。」 「硝子戸の中」の最初に写真の話があって、先生が言っていたのは、これのことかな、と思いました。でも、こちらは、漱石は確かに笑わなかったのだけど、あとで写真が補正され、笑った顔が作られた、という話。 別の随筆があるのかしら、先生の勘違いかしら、アレンジかしら、単に私の記憶違いなのかしら。 ゆらゆら過去に戻りながら、漱石先生の振り返り、振り返りのお話をお聞きする、硝子戸の中。猫が膝にのれば完璧、小さな動物の腹は暖かい。 たんたん、たんたんと読みました。 最後、ほろほろと景色が光りだして風が通り抜けるように世界が開いていって、静かな圧巻。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年02月28日 12時24分36秒
コメント(0) | コメントを書く |
|