テーマ:幻想的ナ物語ノコトナド(100)
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私の男 私の男 桜庭一樹 文藝春秋 タイトルが生々しくてちょっと腰が引けていたんですけど、少女小説愛好家の友人が「よかった!サクラバ!」って勧めてくれたので、腰が引けた先入観を忘れた頃に読みました。 なるほど、サクラバだ。 桜庭一樹読書日記を読んだ時、小説を書くときに、音楽かってきてガンガン鳴らして部屋にもぐることをされているって記述があって、桜庭一樹の小説を読むと、こっちも「もぐる」感覚があります。追体験。一人称が溶け込んでくる。 タイトル見て女の話かな、と思っていたのですが、少女の話でした。 内容も生々しい部分があるけれど、少女めいて、固いです。あんまり興奮しませんでした。佐々木丸美の方がやらしいかな。 北の国が舞台の、少女が主人公の、禁断の恋の小説なので、少し思い出した。 北国の少女は、白い頬と、黒々としたまつ毛を持っていて、うつむいたところがうつくしいと思います。 氷原に立つ、制服姿。黒いタイツの細い足。 少女はいつでも妄想幻獣。 夢みたいにべたべたする、夏のうっとしい大気のような、父と娘の小説でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年03月31日 07時42分25秒
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