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2010年05月28日
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ジョナサン・キャロル 浅羽英子訳 創元推理文庫

こないだ東京日帰り出張しました。往復8時間新幹線。列車内滞在時間9時間ちょい。
何の本持っていこうかな。というわけで、積んどくになっていた文庫本ひっぱりだし。奥付みたら2006年に出てました。翻訳ものに自分をチューニングしていくには、ちょっと腰据えて読む必要あるし、ちょうどいいなと思いました。

<蜂の巣>は死んでしまった女の子の綽名。すごい賢い女の子で、すごくきれいで、なんだか常識踏み外す感じに色っぽくて、誰とでも寝ているのに、誰もが彼女を好きになった。その女の子が死んだ。川に浮かぶ死体を最初にみつけたのは僕。中学生だった僕。
僕はけっこう売れている小説家になって、もう3回結婚して、2回離婚して、3回目の離婚も間近で、ちゅうぶらりんなんだけど、小説書くこともなんだかできなくなってきちゃったんだけど、死体を見つけた夏、僕は確かにそこにいた。
そこにいたんだ。
彼女もそこに。
生きている彼女とは、ほんのすれ違うだけの関係だった。彼女はどうして死んだんだろう。

翻訳ものだけど、あんまりチューニングの必要なかったかも。なんだか妙に懐かしかった。
乾いた白い道とか、町のはずれにあった廃屋とか、埃っぽい中に差し込んでくる薄ぼんやりした明り。
自慢ぽいものが混ざってない、自嘲も混ざっていない、なまなましい思い出話。
そこに新たに現れた「運命の女」や連続殺人事件!
ぐしゃぐしゃにからまって小説はすすみます。

帰りの新幹線でやっと本を開けたのですが、4時間半、おともにちょうどよかったです。
ミステリ仕立て。細部が秀逸。狂気がぞくぞく怖い。何か変だな、と感じるところが重なって、どんどん怖くなる。この怖さの解決があるのか気になって頁をめくる。
ぞくぅとします。へんになまなましい。





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最終更新日  2010年05月28日 07時47分08秒
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