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2010年06月23日
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カテゴリ:読書日記
「あー、もう若くないなあ!」ってのは、中学生のころから何度もつぶやいてきた言葉ではあるのですが、いま振りかえると、校舎5階にあった図書室まで階段駆け上がって息を切らして「若くなーい」とか言ってた中学生の自分を殴ってやりたくなりますね。

さて。
昨日まで京極夏彦の「数えずの井戸」を読んでいました。ちょっとだけ、だけど美味しい役回りで、「巷説百物語」でおなじみの又市さんが出てきます。
人代わりに短い章立てをして繰り返す、あんまり動きのない物語が少しずつ進んでいく、新説番町皿屋敷。
読みながら、すごくじれったかった。
京極の語りに付き合って読むと、早く読めないんだもん。焦れて焦れて焦れて、だけど暴力的に最後を先に読んじゃおうとは思えない、ちゃんと付き合って1ページづつめくっていく。

ああもう私若くないなあって思いました。
京極の語りがしろしい。
ぐだぐだ悩んだり、内面を告白している登場人物の語りがうっとうしい。
もっと簡単にものを言えばいいじゃん、悩むんだったらもっとすがすがしく悩みなさいよ、と思ってしまうのですが、すがすがしく悩む人が出てくる小説は京極の小説ではありえないような気がします。
「数えずの井戸」に出てくる人の悩みって、自分探しの悩みかな、と思うのです。

(うがー、うっとうしい!)
と思いながらも止められなくて最後まで読み切りました。おもしろかったです。みんな純で。
なんというか、私はもう若くないなーと思ったけど、この小説の登場人物はみんな若い。
うっとうしいけど、この人たち、嫌いじゃないです。かわいそうで、好きです。時に愛しいです。

ぐるぐるぐるぐる悩んでた、中学生の私に、この本を読ませてあげたいな。


数えずの井戸





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最終更新日  2010年06月23日 07時16分00秒
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