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祖父の本棚でこの本に出会いました。
まだ小学生のころだったので、中を少し見て、読まずに本棚に戻しました。 日に焼けた岩波文庫。ハトロン紙が手の中で砕けた。 年を経て、いま、図書館で借りました。 この手記を残した方々の中には、祖父と生まれ年が変わらない方もいるでしょう。 祖父に召集がかかったのはずいぶんと遅くて、令状が届いたすぐ後に原爆が落ち、召集に応じられないうちに戦争が終わったといいます。20年8月にも召集をしていたのか、と、驚きました。 祖父は何を思ってこの本を読んだのだろう。 祖父の本棚には、この本が2冊、ありました。 将来のある、いや、未来のない、学生さんたちは、戦争に疑義を投げかけます。自由主義を語ります。敗戦を予感しています。敗戦国になりたくない。勝ちたい、より強かったような。 あの時代の人たちは、軍国主義に身を投じ、ものを考えることを禁じられて、戦争に励んでいたのだと思っていました。 どうしてこれだけ、ばかばかしいと思いながらも、戦争をしていたのだろう。 自分があの時代に生きていたら、と考えることがあります。 何度考えても、わたしは軍国少女で文学少女で、見合された人と結婚して、戦中の日常を泣いたり笑ったりしておくるだろうと思います。戦争が終わるまでは戦争は嫌だ、と言わないだろうと思います。 言えるのは、若い人たちが戦争に取られだす前のうちだけ。 「いやだ」と、言えるうちに、ちゃんと言わなきゃ。それも勇気がいるけれど。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014年02月02日 09時02分00秒
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