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2014年02月23日
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サザエさんうちあけ話。長谷川町子の自伝エッセイ、劇画です。小学生の時、通っていたピアノのレッスンの先生のところで読んだのが最初です。や、ピアノは身につきませんでしたが、よい本に出会えていたのはよかったな。

何十年振りの再読ですが、まず感嘆したのが、長谷川町子の絵の上手さ!
アニメのサザエさんを見慣れているのに、今更のびっくりでした。
線がきれい。字がきれい。小さな規則正しいコマの中に、ちっともうるさくなく詰め込まれた生活。ドア、机、湯呑み、座布団。
そして全身像。手も指も肘膝の関節もふくらはぎのふくらみも。

立派な昭和史だなあ、と思いながら読みました。
戦前、戦中、戦後。はらっと商売をはじめ、ぺたっと閉じる。常にスタートライン、そしてデッドライン。なのに明るい。今の時代、同じことをしようとしてもきっとできない。できるかな。長谷川町子ならできるかな。すごく独特だった。個性的とは違う。独特、という言葉の方が合う。

菊池寛のエピソードが描かれていて、おおっと思いました。
誰もが知っていた菊池寛。文壇の大御所。わたしは北村薫の「六の宮の姫君」を読んで、彼の時代の立ち位置を知ったのだけど、長谷川町子の活躍の時代には、菊池寛は菊池寛というだけで、何ら説明もいらなかったんだなあ、と。

ずうずうしいけれど、繊細。繊細だけど自信家。けれどやっぱり、とても繊細。
傷つきやすい感性を持ち続けながら、人の世で生きることを好きでいる人だったのだと思います。
しんどかったろうなあ。けど、素敵。とても素敵でした。





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最終更新日  2014年02月23日 20時39分39秒
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