京都府京都市 『八坂神社』
四条通の突き当たりに位置する、全国に約2300社ある八坂神社、祇園信仰神社の総本社。「祇園さん」「八坂さん」の愛称で親しまれている。本殿は国宝に、境内の建造物の多くが重要文化財に指定されている。御祭神は素戔嗚尊(スサノヲノミコト)、櫛稲田姫命(クシイナダヒメノミコト、素戔嗚尊の妻)、八柱御子神(素戔嗚尊の子たち)。厄除、家内安全、商売繁盛、縁結び、学業成就、安産の御利益があると言われている。また、境内外には多数の摂末社があり、各社で様々な御利益がある神様が祀られている。創祀については、656年(斉明天皇2年)にこの付近で渡来人が素戔嗚尊を祀ったのが始まりだとする説と、876年(貞観18年)に南都の僧が当地に御堂を建立したことが始まりとする説の2つがある。明治維新が起こるまでは神仏習合の場であり、興福寺、比叡山延暦寺の末寺だった時期もある。877年(元慶元年)に京都で疫病が大流行した際に、祈祷を捧げて疫病を鎮めたことで発展していき、995年(長徳元年)には伊勢神宮や賀茂神社など朝廷から格別の崇敬を受けたとされる、二十二社の一つに数えられた。また、京都三大祭・日本三大祭の一つに数えられ、京都の夏の風物詩でもある祇園祭は当社が起源。869年(貞観11年)に各地で疫病が流行した際、神泉苑で国家の安寧と疫病消除を祈願したことに始まり、970年(天禄元年)頃から当社の祭礼として毎年行われるようになった。祇園祭の他にも四季を通じて様々な祭事が行われている。その中でも大晦日から元旦にかけて行われる、をけらと呼ばれる薬草をくべて御神火を夜通し焚き、その火を火縄に移して持ち帰り、新しい年の無病息災を祈る「をけら祭り」が有名。石鳥居。表参道、南楼門前に立つ石造りの鳥居。1646年(正保3年)に建立され、重要文化財に指定されている。祇園祭の際には、この鳥居から神輿が出発する。南楼門。八坂神社の正門。舞殿。街の料亭などから奉納された提灯が沢山掛けられている。結婚式や舞踊などが行われる場所で、祇園祭の際には3基の神輿が奉安される。本殿。1654年(承応3年)に再建されたもので、2020年(令和2年)に国宝に指定された。中御座に素戔嗚尊、東御座に櫛稲田姫命、西御座八柱御子神が祀られており、厄除、家内安全、商売繁盛、縁結び、学業成就、安産の御利益がある。また、本殿の下には青龍が棲むと伝えられる大きな池があり、そこには大和の"気"が貯まっており開運の効果があるという話もある。能舞台。西楼門。1497年(明応6年)に建立されたもので、八坂神社最古の建造物。重要文化財に指定されている。大正2年(1913年)に面する四条通の拡張に伴い、元々あった場所から少し移動し、大正14年(1925年)に楼門の左右に翼廊が建てられた。西楼門をくぐった先の参道。訪れた時は屋台が並んでおり、着物を着た参拝客で賑わっていた。疫神社。御祭神は蘇民将来命(ソミンショウライノミコト)で、疫病退散の御利益がある。7月31日の夏越祭には茅輪くぐりが行われている。太田社。御祭神は猿田彦命(サルタヒコノミコト)、天鈿女命(アメノウズメノミコト)で、芸能の御利益がある。大国主社。御祭神は大国主命(オオクニヌシノミコト)、事代主命(コトシロヌシノミコト)、少彦名命(スクナヒコナノミコト)で、縁結びの御利益がある。大年社と十社。大年社の御祭神は大年神(オオトシノカミ)、巷社神(チマタヤシロノカミ)で、厄除・災難除、開運、五穀豊穣の御利益がある。十社は多賀社や白山社など10社の神社があり、各社で様々な御利益がある。神馬舎。絵馬堂。厳島社。御祭神は市杵島比売命(イチキシマヒメノミコト)で、美容祈願、芸能の御利益がある。祖霊社。歴代宮司など、八坂神社の関係者が祀られている。刃物神社と五社。刃物神社は包丁などの刃物供養のために建てられた神社で、御祭神は天目一箇神(アメノマヒトツノカミ)。五社は八幡社、竈神社、風神社、天神社、水神社の5社からなり、各社で様々な御利益がある。日吉社。御祭神は大山咋神(オオヤマクイノカミ)、大物主神(オオモノヌシノカミ)で、方除けの御利益がある。青もみじに包まれた参道。秋になると綺麗な紅葉のトンネルになるそう。本殿の裏にある、八坂神社の御祭神である素戔嗚尊が詠まれた、日本最古の大和歌「御神詠歌」が刻まれた歌碑。並ぶように鎮座する美御前社、悪王子社、大神宮社。美御前社。御祭神は市杵島比売神(イチキシマヒメノカミ)、多岐理比売神(タギリヒメノカミ)、多岐津比売神(タギツヒメノカミ)で、美容祈願の御利益がある。3柱の神とも美容の神として信仰が篤く、女性を中心とした参拝者が多い。お社の前には美容水と呼ばれるご神水が湧いており、これを肌に数滴つけると身も身体も綺麗になると伝えられている。悪王子社。素戔嗚尊の荒魂が祀られており、厄除・災難除の御利益がある。大神宮社。御祭神は天照大御神(アマテラスオオミカミ)、豊受大御神(トヨウケノオオミカミ)で、身体健康の御利益がある。忠盛燈籠。御神水。玉光稲荷社。御祭神は宇迦之御魂神(ウカノミタマノカミ)で、商売繁盛、開運、五穀豊穣の御利益がある。命婦稲荷社。御祭神は三狐神で、商売繁盛、開運、五穀豊穣の御利益がある。授与所。神札、御守、御朱印はここでもらえる。裏に祇園祭の神輿3基が納められた神輿庫がある。にほんブログ村