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カテゴリ:佐賀県
福岡県と佐賀県の県境、契山の麓にある天台宗の寺院。「つつじ寺」の別名を持つ。
本尊は十一面観世音菩薩。秘仏となっており、12年に一度の午年のみ開帳される。この他にも国指定重要文化財に指定されている多聞天、広目天の像や、太宰府天満宮の本地仏であった十一面観音、毘沙門天、不動明王の像などが安置されている。 由緒は奈良時代からあり、717年(養老元年)に行基がこの地を訪れ、本尊の十一面観世音菩薩を彫刻し安置したのが始まりだと伝えられる。834年(承和元年)に堂宇伽藍のほとんどが焼失し、847年(承和14年)に慈覚大師こと円仁が寺院を再興、この時に寺号を「大興善寺」と改めた。大正時代に寺院を引き継いだ神原玄祐が、裏山の75000㎡の敷地を開拓して公園とし、5万本のツツジを植えつつじ園(契園)が完成。古刹とつつじの寺として多くの人に知られるようになり、現在に至る。 前述の通りつつじの名所として有名であり、4月中旬~5月中旬にかけて沢山のつつじが境内を彩り、多くの観光客が訪れる。また、秋は紅葉の名所としても知られている。 今回は秋の景色を紹介。 石段(きぼうの坂)。大興善寺のシンボルである長坂127段の石段。1894年(明治27年)に改修されたもの。4月中旬~5月中旬になると、石段の両脇をつつじが咲き誇る。 仁王門。阿形仁王像と吽形仁王像が安置されている。1966年(昭和41年)に現在の場所に移設された。 仁王門の前にある大きなモミジの木。 小松内府の小塔。小松内府とも呼ばれていた平重盛公の遺髪が埋められたとされる供養塔。 熊野神社。御祭神は木花咲耶姫命(コノハナサクヤヒメノミコト)。寺院の境内に神社があるという、所謂神仏習合の名残。 本堂。寺院としては珍しい茅葺屋根の造りが特徴。1624年(元和10年)に対馬府中藩の宗義成が再興した。十一面観世音菩薩が安置されており、厄除開運・諸願成就の観音様として信仰されている。周辺はモミジの木に囲まれていて、四季折々で様々な姿を見せる。 十羅刹女の碑、諸悪莫作衆善奉行の句、マリア観音、自然石彫像板碑。 宗家御霊堂。対馬府中藩を治めた初代藩主の宗義智をはじめ、代々の藩主の位牌が祀られている。 契園(つつじ園)。大興善寺の裏山にある、広さ75000㎡の山林植物園。植えられているつつじの数は50000本で、春になると園内全体をツツジが彩る。また、モミジの木も500本あり、秋は紅葉の名所になっている。入園料が必要で、大人は600円、小・中学生は300円(団体割引あり)。 宝篋印塔。契園のシンボル。1802年(享和2年)に江戸時代後期の高僧豪潮律師によって建立された。 お食事処ウエスト。おでんや大興善寺オリジナルのうどんなどが食べられる。売店もあり。期間限定営業。 お抹茶処。日本庭園を眺めながら、抹茶やコーヒーをいただける。園内を一通り回ったらここで一休み。期間限定営業。 恋人の聖地の碑。大興善寺のある契山は、「恋人の聖地」に認定されている。ここで五十猛命(イソタケルノミコト)という神が四方を眺めていたとき、小川で洗濯をしていた佐子姫という綺麗な娘が目に留まった。そこで結婚話を持ち出して結婚することになり、この山の山頂で"契り"を結んだという。これが契山の名前の由来になったと言われている。 子宝船と呼ばれる巨岩。 契山観音。契山の山頂に近い場所に安置されている観音様。 最強金属で作ったハート。 寝そべる犬と名付けられた巨岩。いいネーミングセンスだ。 弁財天。 日本庭園。昭和の小堀遠州と称えられた中根金作氏が作成した。園内にはフォトコンテスト作品展示場がある。 ↓ランキング参加中。この記事が良いと思った方はクリックしてね にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.11.26 21:00:02
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