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2023.12.07
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カテゴリ:福岡県
鉾立山の麓にある、高野山真言宗別格本山の寺院。「のみやまさん」の通称で親しまれている。

本尊は千手千眼観世音菩薩。篠栗霊場開創以前よりこの地に祀られてきたと伝わる石仏で、秘仏として厨子の中に安置されているが、10月の秋季大祭の法会の時だけ御開帳される。

呑山観音寺の山号にもなっている鉾立山の由来は諸説あるが、玉依姫(タマヨリヒメ)が彦波剣武鵜茅葺不合尊(ヒゴナミサタケウガヤフキアエズノミコト)に嫁いだ際に鎮座する山の高さを見比べるため、頂上に鉾を突き立てたことが由来と言われている。鉾立山の麓である呑山の地で古くより祀られた1体の千手観音を起源とし、呑山の観音寺として今に伝わる。霊験あらたかな祈願の寺院として広く知られ、年間の参拝者は100万人を超えている。

広大な境内には本堂の他に天王院や大師堂など多くの御堂が建立されており、3000体以上に及ぶ水子地蔵や六地蔵池などの見どころがある。春は​​シャクナゲ​​​コブシ​、夏はアジサイ​新緑​、秋は紅葉、冬は雪化粧と四季を通じて景観の変化が見られる中でも秋の紅葉景色は千本のモミジや千本のドウダンツツジが境内を赤く染め上げ、県内有数の紅葉スポットとして多くの観光客が訪れている。


お茶処萩や。大駐車場のバス停のそばにある小さな和カフェ。コービーや抹茶と共におはぎやよもぎ餅がセットで提供されており、うどんなどのメニューもあり。


表参道。


大百観音堂。弘法大師の高野山御開創1200年を記念して建立された。堂内には100体もの観音像が祀られている。




大百観音堂裏にあるドウダンツツジ。訪れた時は見事な赤色に染まっていた。


呑山観音寺本堂。大悲殿とも呼ばれる。本尊である千手千眼観世音菩薩が祀られており、秋季大祭の法会の時に御開帳される。霊験記が伝えられる場所で、寛永年間に香春岳の麓に住むお鈴という女性が亭主を殺めて亭主の店の番頭と仲良くなり、その後この本堂に訪れて鰐口の綱を引いたところ、撥ね上がってお鈴の黒髪を巻き上げてしまったという。これによりお鈴は己の行いを悔い、黒髪を観音様に帰依し改心したと伝えられる。その霊験記から昔は沢山の黒髪が奉納され、本堂に掛けられていたそうだが、現在は無数の折り鶴が天井から吊るされている。


阿弥陀堂。阿弥陀如来が祀られ、左右に十一面観音と子安聖観音が安置されている御堂の後ろにある桜の木は「福聚桜」という固有の品種で、2021年(令和3年)に新種登録された。


天神鎮守社、淡島明神鎮守社。当山の鎮守社で、学問の神様である天神様(菅原道真公)と女性を病気から守る淡嶋明神様をそれぞれ祀る。


大師堂。弘法大師が祀られている。1998年(平成10年)に再建されたもの。


鉾立稲荷明神社、十三仏堂。稲荷明神社は商売繁昌、五穀豊穣の神様として知られるお稲荷様を祀り、十三仏尊は回忌、法事の仏様。


戒めの階段。本堂の表参道にあたる急な石段で、悪事を働いたり煩悩があると踏み外すといわれる。


猪上茶屋。本堂の近くにある小さな食事処。お土産の販売もあり。


極楽住生院。閻魔大王を祀り、地獄絵を見ながら堂内を回れるようになっている。


六地蔵池。極楽住生院のすぐ目の前にあり、大きな水子地蔵像と六地蔵尊の7体が池の上に並んでいる。




水子地蔵。3000体以上を超える水子地蔵が並んでいる。水子地蔵というのは、命を授かるも生まれてくることのなかった精霊を弔う地蔵様。


知顕の滝。


七福神堂。大黒天を中心に七福神が祀られている。周辺は紅葉が綺麗だった。


鐘楼堂。


瑜祇大宝塔。両頭愛染明王を祀る。2022年(令和4年)に落慶されたもの。瑜祇経という密教経典に説かれる塔で、多宝塔の原型であると言われる。瑜祇塔は全国で5基しか現存しておらず、九州では初の建立となったさらに木造の建立は高野山の瑜祇塔に続き2例目と、全国的に見ても珍しい塔となった。






天王院表参道。紅葉が色鮮やかに染まっていた。


客殿。普段は門が閉まっており内部非公開となっているが、一部期間のみ門が開き内部を見れるようになっている。ここも周辺の紅葉が綺麗だった。




天王院参道。石畳の参道の両脇に苔が生しており、モミジの木が連なりトンネルのようになっている。


講堂。僧侶の伝授会や修行研修の場として用いられている。


愛染堂。愛染明王を祀る。福徳増長、夫婦円満、恋愛成就、良縁が祈願される。


天王院本堂。浪切不動明王を祀り、厨子の中に秘仏として安置されている。12月の八千枚護摩供大行の時に御開帳されている。建物は間口7間、奥行き8間の欅造りで、篠栗八十八カ所中最も規模が大きい。



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最終更新日  2023.12.07 22:00:01
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