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テーマ:旅のあれこれ(10282)
カテゴリ:マイプライベートジャーニー
久々のハワイ。
フライトもお任せ便にしておいたら、本来ならば追加料金で指定するJALウェイズがきた。 旅行会社の担当の人は「ペンギンさん!これはラッキーですよ!」なんて言ってた。そうだなぁ、マイレージも溜まるし4月5月は自分の天中殺中なので旅行はどうしようかと思ったけど、つかみはOK!っていうか、幸先いいなぁ!とちょっとワクワクしてきた。 きょう書くのはこの往きのJL72便の中で繰り広げられたびっくり機内食手違い物語。 この日記を書く前に説明しておかなければならないのは私の体質のこと。普段から牛乳を飲むとお腹がゴロゴロしてしまう体質で、日本人には多い(それと、犬はこの体質の仔が多いので、犬用牛乳なんてのがありますね)乳糖不耐症という、牛乳の乳成分を分解する酵素を持っていない体質なのだ(困。 こんな厄介な体質のために今までどれだけ悔しい思いをしたか、大好物のアイスクリームなどだって、すぐにでも自宅に帰れる状況の時以外はググッと我慢の子なのだ。 …で、機内食の話だけど、念のため往復分を検索してみると出ました!いきなり往きの便にきているのが「トマトクリームドリア」。うーむ。 普段は「これはどうか?」と迷う時は適当に残しておくとか、少なめに食べるとかにしているけど、いきなりメインにトマト「クリーム」ドリアが来ているっていうのは…。メインにだ、メインにっ…。成田到着の前にっていうのならまだしも、これからホノルル入り、しかも離陸して間もなく出される食事だからして、この食事で胃腸のトラブルとなれば、残るフライト時間6時間弱は相当ゲンナリするものになることは間違いない。 迷った挙句、今回は前もってSPミールを注文しておくことに。あぁメンドウなこの体質…。 JALに電話をし、乳糖不耐食(NO DAIRYといいます)をオーダーした。私は復路の71便については、キーマカレーORチキンのオイスター煮込みということであったので、「OK!ウェルカム!」のつもりだったけど、電話の係のお姉さまが「いえ、もしものことがありますと、お客様には大変なご迷惑をおかけしてしまうことになりますので、帰りの便もSPミールでご準備させていただきます」と明るくおっしゃるものだからして、とても「あっ!帰りのカレーはいただきますよ」とは言えなくなってしまい、「ああぁぁ、は、はい」と半端な答え方をしてお姉さまの言う通りになったのだった。 し、しかーし。この「大変なご迷惑」ではなく「大変なご空腹修行フライト」になろうとは、この時は知る由もなかったのであ~る。 さて、その日が来た。 私の席をみつけると、CAが「ペンギン様、本日のご搭乗ありがとうございます。ペンギン様には特別食でご準備させていただいております」と言って椅子の肩のところにペタンコとシールを貼っていった。この時の特別食というのが前後の人に聞こえたらしくバッと注目を浴びてしまったが、何のことはないハラピーの特別食なんだ。私がそんなに偉かったら今頃こんな狭いエコノミーなんかには乗ってないからね~、とあえて「普通ですよ」っぽくふるまっているところへ早速その特別食がきた。そして、ニッコリ笑って「ごゆっくりお召し上がりください」 『ン?』そのミールを見て、 『ヘェ~しばらく食事の出るような長距離のフライトはご無沙汰していたらこんな事情になったのかぁ…。前は仕事での搭乗の時は、度々高コレステロール対処食を頼んだことはあったけど、その時はほかの人がロースステーキなところをヒレだったり、そんな違いだけだった。今回は、乳成分が入ってないだけでいいのに、こんなフルーツばかり?』 色々な盛り方を工夫したフルーツばかりの大小のお皿が4つ。種類はぶどう、オレンジ、キウイ、りんご、メロン、パインなど、考えられる限りのありとあらゆる果物が…!そして、フルーツ以外のものは何一つない。 そして、デザートに(こうなってくると、何がデザートなのかどうかは定かではないけど)バナナ1本まで。 『チンパンジーじゃあるまいし、こんなフルーツばかりかぁ…。 まぁでも、でもでも見て!このメロンこんな結婚式でしか食べないような大きくて立派なメロン!』 メロンの大きさに魂を奪われたのと、お昼以来何も食べていなかったペンギンはあっという間に、バナナ1本を残すだけで、そのSPミールをたいらげた。 ところがそこへ、さきほどのCAさんが血相を変えて歩み寄ってくると 「ペンギン様!!大変申し上げにくいのですが、そのミールは別の方の物でした!!」と泣きそうな顔で言うではありませんかっ! 「実はこの機内にもう一人SPミールのお客様がご搭乗されてまして、その方は完全なベジタリアンの方で、今ペンギン様にお出ししたのはその方用の【ベジミール】だったのです。その方は果物しかお召し上がりになれません」と言うのです。 「えぇっ!!!!!たったたたったった食べちゃったんですけど、全部!!!!!」 私は愕然とバナナ1本だけの残る自分のミールのトレイをみつめると、CAさんは急いでギャレイに戻って行った。しばらく呆然としていたけど、果物しか召し上がれないというそのベジタリアンの人のことがニワカに気になりだし、CAさんをコールボタンで呼び、その方の食事はどうするのか、自分用の乳糖不耐食のベジタブルの要素とこの残りのバナナでなんとかできないか、と提案してみたけど、「そこは何とかいたします」と早足で去って行った。 私の隣には天皇皇后両陛下みたいな高貴な雰囲気の熟年ご夫婦が座っていらして、さっきから事の一部始終を心配そうにみつめていた。 せっかくの旅路をお騒がせしたのが申し訳なく、アフォウな私は ペ「バナナでもいかがですか」と勧めてみたら 皇后「遠慮なく」と言ってバナナを無言で召し上がっている。 陛下「しかしあれですよ。あなたは悪くない。召し上がれと言われたのをただ食べただけなんだから…」 ペ「えぇ。でも果物だけで少し変かなとは思ったんです。あの時もっと注意深く確認しとけばこんなことには…」 機内の様子からなんとか騒動は収まったようだった。収まったやいなやCAさんは到着前に配るライトミールの「SPバージョン」を今度はまちがえないようにからなのか、人のより早く私のところに配りにきた。 座席の前のモニターで映画を観ていると、皆とは別の制服を着たどうやら偉いパーサー級の人が私のところまでわざわざ謝罪に来てくださった。 「ペンギン様、この度は誠に失礼いたしました。お腹のほうは大丈夫でしょうか?」 私は自分の早とちりを謝り「えぇ、もともとお腹はあまり減っていなかったので、大丈夫です!」と答えたけど、本当はお腹ペコペコであと機内で5時間強過ごすのかと思うと、これは修行だ。私にとっては一番の天中殺だ…(泣 …と、よっぽどこう聞こうかと思った。 「それで、本来の私の食事はどこへ?」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.04.17 20:25:39
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