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カテゴリ:せがれ
せがれが作品展の作品を紙袋に入れて持って帰ってきた。
強風で飛ばされそうだったので、私が紙袋を持ち歩いて帰っていた。 マンションの玄関を見ると。郵便バイク。 不在の荷物を持って、ちょうどバイクに局員が戻るところが見えた。 その荷物にピンと来た。じゃがポックルだ~ 道路を隔てて、10メートルくらいの距離だったので声をかけようと、 せがれと手をつないだまま小走り。 「うぎゃーーーーーー!!」と叫ぶせがれにハッとした。 せがれは猛ダッシュして道路脇の用水路に駆けて行く。 見ると風に飛ばされた何か黄色とオレンジ色の丸いものが、そこに落ちたところだった。 そして、それが流されている。 「ぎゃーーーー!!!わーーーー!!!」せがれはこんな時ものすごくパニックを起こす。 気づかなかったが、私が持っていた紙袋にそれが入っていたのが、小走りし、強風にも あおられ中から飛ばされたらしい。 私がとっさに用水路脇にしゃがんで手を伸ばすが届かない。 体を伏せて手を伸ばすと。。キャッチした! が、それはティッシュみたいに柔らかい紙で作られた花だったようで、ぐっしょりとなって 端は破れている。「もういらん!そんなのもういらんわ!!」せがれが怒鳴って泣いている。 作品にそんなのは作っていなかったし何なんだろう。。と思いつつ、手にのせて持ち帰った。 尋常じゃないせがれの様子に、間に合った局員がどうしたん?と気の毒そうに話し掛ける。 せがれは人前だからうつむいてこらえている。同じマンションの同じ園に通っている女の子も 帰ってきて、そのお母さんとどうしたの?と聞かれてますますうつむく。 「私が失敗して、怒ってるの。ごめんね」と言っても黙ったまま。 年中くらいまでは、ヒステリーを起こしたまま、飛び跳ねたり叩いたり、怒りのやり場が ないときはかなり激しかったせがれも、人前ではかなり耐える。成長した。。 エレベーターの途中で友達に別れ、二人になってもう一度あやまると、 「4つしかない花やったのに。先生のお手伝いをよくしたからって4人だけもらえてん」 「特別な花だったのに」「ママにあげられるって嬉しかったのに」「もうどうでもいい」 ごめん。。せっかくいっぱい気持ちを込めてくれてたのにね。「ほんとごめんね」 「。。。100回ごめんて言うたら許してあげる」そ、そう来たか。 「ごめんごめんごめんなさい」何回も言うと気が済んだのか、「もういいよ。わかった」 顔を見ると、ちょっとバツの悪そうな様子で横を向いていた。 「ゴムに括って髪飾りにしてママにつけてあげたかった。。」 かーーーー。似合わないよ、私には。しかし、いつまでこんな風に思ってくれるんだろうね。 ぐっちゃり溶けかけの花はとりあえず乾かそうという話になった。。 タオルを広げ、プラスチックの箱に入れて大事そうに保存されている。乾くのか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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