黒ねこ探偵屋のアジト

ようこそお越し下さいました。ここは、我らが「黒ねこ探偵屋」のアジトでございます。さあさあ、ご遠慮なくどうぞこちらへ。

そうだ、ちょうどよかった。今、お茶でも入れようと思っていたところです。もしよろしければ貴方もごいっしょしませんか。お客様からいただいた、とっておきのおいしいお茶があるんですよ♪
この古ぼけたアンティークの椅子、腰掛けると軋むぐらいおんぼろではありますが、実はこう見えて秘密の特等席なんです。ここに座ってゆっくりくつろぎながら窓の外を眺めると、春の到来を告げる風景が、日頃の慌しさにかまけて忘れかけていた季節の移り変わりを目の当たりに感じさせてくれて・・・なんだか不思議とホッとするんですよ。微笑みかけるような陽射しの穏やかなぬくもりや、可憐な花々が色鮮やかな衣を身にまとってやさしい春風に舞い踊る姿。ほらね、見ているだけで心を潤してくれるでしょう？
こんなへんぴなところまではるばる足を運んでくださったお礼・・・になるかは分かりませんが、ささやかな私の気持ちとしてこの特等席を貴方にプレゼント致しましょう。

ああ、申し遅れました。自己紹介がまだでしたね。私は、この探偵屋ではただひとりの女探偵・真秀（ましゅー）と申します。音楽（ＡＳＩＡＮ　ＫＵＮＧ－ＨＵ　ＧＥＮＥＲＡＴＩＯＮ、ポルノグラフィティ、鍵盤弾き・ただすけさんなど）を愛し、友達を心から愛し、気は強いがおしゃれメガネの男性にはめっぽう弱い、そんな変わり者の探偵です。ちなみに得意分野は変装捜査。お子ちゃま学生から主婦、オトナＯＬ風や男装まで、何にでも七変化できますよ。どうぞお見知りおきを。

ちなみにここは、その名のとおり黒ねこのもんじろう氏をリーダーに、私ましゅーとその主人・トトロン、そして最近仲間に加わったばかりでまだまだ新米ではありますが、真実を見抜く鋭い眼光と俊足が自慢のトビー、以上の４人だけで探偵業を請け負う本当に小さな小さな探偵屋です。まあ、もんじろう氏はのんびりわが道を行くといった性格なので、ほぼ一日中お気に入りのソファに寝そべって私たちに指示を与えているだけですが。

では、前置きはこのぐらいにして、そろそろ腰を据えてゆっくりお話でもしましょうか。ご相談があれば、喜んで耳を傾けますよ。