大人の女にできること / Mature Rules

一番最初に就職した会社は、その業界では日本一の企業だった。
色々なことを勉強させてもらい、いい経験ができたと思う。
立派な会社だったと思うが、大企業のOLってガラでもないので、
結婚を機に迷わず退社、同時に別の仕事の話があって転職した。

かの大企業は、今ではその業界で世界一を目指している。
すごいなあ、と素直に思う反面、不思議に感じることもある。
目指しているその「一番」って、なんなのだろう、と。
スポーツなら勝敗、メダル、あるいは記録なんだろう。
企業ならばやっぱり、売上高とかシェアとして現れる結果か。
売上高世界一、シェア世界一を目指しているということなんだろう。

そうなんだろうけど、それが不思議に思えるわたしは、
きっと大企業の社長にはなれない(笑)。
世界一になること、一番になること、が目標となることに、
どうにも納得がいかないのだから。
一番、一番、って自分が騒いでたら、まわりからしたら、
一番？へえ、そうなんだ、すごいね、くらいの話になるんじゃないのか。

たとえばスポーツなら、
荒川静香選手は見る人が感動する演技をした結果が金メダルだった。
金メダルを目指していたかも知れないが、
そのために持てるものをすべて出すことに力を尽くしたと思う。
一番、っていうのは、何かの結果だ。

世界一を目指すほどの大企業なら、ただ一番、一番、なんて言ってないで、
そういう結果を出すために何をするのか、どれほどの力を出すのか、
そのこと自体を目標に掲げてくれたらいいのにな、
一番になって自分たちが喜ぶんじゃなくて、一番多くの人を感動させて欲しい。
なんて思ってる自分は、だからまだまだ甘ちゃん経営者なのでしょう。
って、ちゃんと一応、自覚はあるのだよ。うん。