*tai tai tai*

続きです。
「破水したら急にお産が進むかもしれないから、
また見に来ますね」
この時点で内診で３cm。1時間で1cmか。気が遠くなる。
しかも破水してから猛烈に陣痛が強くなり間隔も５～6分になった。
それからは胎児の心拍は聞きにくるけど内診はなかなかしてくれない。
午前6時。もう声を出さずにはいられないほどの壮絶な痛みで
間隔は２～３分になっていた。しかも痛い時間も長い。腰が
左右に２つ割れそうな痛みだ。しかもまだ胎動もすごい。苦しいのか
胃の辺りをキックする。
また監視装置をつけブドウ糖点滴確保のため針を腕に刺される。
この時、子宮口は6～７cmと言われ、もう眠いし痛いし体が
もたないと思った。「いきみたくなったら呼んでくださいね」と言い残し去っていった。

午前7時頃、空が明るくなっていた。痛みの中に猛烈に大をしたくなる。
ナースコールをしようやく分娩室に移動。
分娩室に入るとゴールが見えた感じになり、急に冷静になった自分。
助産士さんが一人で手際良く準備しているのに感心する。
そしていよいよ先生登場。
「意外に早かっね。昨日の検診ではまだまだと思ったよ」
と言われた。旦那も立ち会ってくれた。
しかし足には何もかけないから、こちらからマル見えで恥ずかしかった。
分娩台で３回ほどいきむ波がきた。３回目で「頭が大きいので
会陰切開します」と切られ頭が出たら「肩が出るから
もういきまないで」と言われたのも束の間、女の子が出てきた。
出てくるなり凄いデカい声で泣き、出産した感動より
声と頭のでかさにびっくりした。
一人目は小さくて心配なくらい小さな声だったのに。しかも男だったし。

こいつは出てくるまで暴れていたし、手強い女になりそうと思った。

続く