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2003年07月08日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
事故の話 病院編
これから事故について記述していく。
事故は自分には起きないと思っていた。
私は安全運転をしていた。
私はスピードを出していなかった。
私は運転が上手いはずだった。

だけど起きた?

誰にでも起き得ること、自分の身に降りかからなければわからないこと、事故の話で、少しでもどういうもんかわかってもらえるといい。スピードと自動車事故の可能性は関係ないことは知っているだろうか?スピードが増せば事故のセビリティは変わる。だけど起きる確立は誰にでも均等に存在する。

今でも鮮明に思い出す。

事故の瞬間は自分が死んでいくのがわかった。
この瞬間に自分の神経は生きていても、いつそのようにそれが分断されてあっちの世界に行くことになるかと考えていた。計器はチカチカと鮮やかな色を放ち、走馬灯というのは実際に見えるものだった。

自分が生きていることがわかった時は、他の人はみんな死んで、自分は生き残ってしまったのではないかという思いで一杯になった。

車が完全に止まる。「みんな生きているか!!!?」一杯に叫ぶと、それぞれから「大丈夫だ!」という返事が聞こえた。私は生きていた。みんな生きていた。

事故の話は恐らく、事故が起きるまでと、事故が起きた瞬間、病院に行く、そしてその後の話にわかれる。

話の順序がめちゃくちゃだけど、今日は病院の話をして、そのうちまとめてHPに載せる。

どういう事故だったかというのはまた後日話すが、簡単に言うと、車がジャンクションでセントラルリザベーションに乗り上げ、そのまま横転し、それだけでは勢いが収まらず、ひっくり返ったのだ。

車外に最初にでたのはスペックだった。高速道路の上である。後部座席の人間がすぐに外に出て、スペックを捕まえた。運転席と助手席に座っていた人間は、シートベルトによって宙吊りになっていた。私はすぐにシートベルトを外し、割れた窓から車外に脱出した。勿論ドアは曲がっている為開かない。ここは高速道路の上なのだ。いつ追突されるかもわからない。車が燃える危険性もあった。外に出ると、後ろにいたバンが道を塞いでいてくれた。青い光が見え、パトカー、救急車、消防車がこれ以上ないだろうくらいの迅速さでやってきていた。

乗っていた2人のうち、1人が後部座席に座っていてシートベルトをしめていなかった為、横転した際に割れたガラスで手と頭を切り、そこから血が流れていた。

2人は救急車にのり近くの病院に搬送され、私はパトカーに乗った。

車はエンジンが飛び出て、オイルがポタポタと漏れていた。事故処理の人達が手際よく割れたガラスの破片などを掃除していた。タイヤを空に向けて倒れている車は、その手のプロの人によって正常な位置に戻され、そのまま大きなトラックに載せられて運ばれた。

その間、警察は私に調書を取り、これとこれとこれを近所の警察署にもっていけば何事もなく終わるからと言い、交通整理をし、そして病院まで私を送った。

事故を起こした場所はM5、ジャンクション15/20、ブリストルである。

乗っていた人間が運ばれた病院は、私が通う大学のフランチェイにある病院だった。
事故が起きたのは22時38分、私が病院に到着したのは恐らく23時半くらいだっただろう。

警察官の2人と一緒に事故救急病棟に行く。頭を切った友人は、念のためにX線をとることになっており、それを確認するまで万が一の為に背骨のプロテクションとヘッドギアをしており、見た感じでは重病人のようだったが、UWEのスチューデントナースのスペイン人は「大丈夫ですよ」とにっこり微笑んだ。

パトカーの中にいるスペックを引き取り、ありがとうございますオフィサー、と礼を言って、警官と別れた。

病院の中に犬は入れない。6月後半といえどもイギリスの夜は寒い。
助手席に座っていた人間と交替でスペックと外のベンチに座り、一方はX線を取って治療をうけている友人のそばにいた。

イギリスの病院、NHSという国が管理しているサービスは、何処の誰にも酷いと評判のもので、金はない、看護婦は足りない、医者は足りない、薬や備品もなるべく使わないのだ。

その代わり、救急車に乗って治療をうけてもお金は一切払わない。私たちはイギリスでは外国人であるが、身分証明などを見せる必要は一切ない。

人手がたりないので、当然看護や治療は迅速で丁寧なことはできない。

X線をとっても、頭の小さなガラスを抜くまで30分以上待ち、手の止血もなかなかされずにベッドに横たわっていなければならない友人は可哀相だった。

スペックは眠りたがっていた。当然だ。寒くて震えていたので事故の際に立ち会ったドッグショーのハンドラーの人がくれたタオルをかけ、救急車の毛布をかけ、私のコートを着せた。常に友人が運ばれていった病棟のほうを見つめ、時々クウンと鳴き、病院にいたクロネコに興奮してコートやタオルが全部ずり落ちた。

正規の医者は1人か2人しかおらず、あとは研修医やUWEの学生だった。看護婦はほとんど学生で、医者も看護婦もイギリス人と思われる人間は3~4人しかいなかった。今のイギリスじゃ誰も医者になりたいなんて言う人はいないのだ。

勉強は厳しいのに低賃金、よっぽど人の命を助けたい人間か、自分の国に医学部のない、あるいは国では入りにくい留学生がなるのだな…とぼんやり思った。

犬を側に従え、病院の入り口で寒そうに座る私たちは、まるでホームレスのようだった。「スモールチェンジ」と言ってないのにお金を投げられそうである。

その間にも救急車はひっきりなしにやってきた。

親切にも、色んな人が「寒くないかい?」と喋りかけてきた。みんなタバコを吸う為に外にでてくるのだ。救急車の準備を終えて、一服つきにきた救急隊員は、暇をもてあまして話し掛けてきた。「〇〇池の自動車事故?」と聞いてきたので「いや、高速道路」と言った。今夜は他にも事故があったんだなと思った。

手を血まみれにしたお兄さんの連れがタバコをすいに外にでてきた。一目でああこの人の連れが自動車事故おこしたんだろうなと思った。そういう容貌だったのだ。スペックを撫でて、「その犬はビッチ?それともドッグ?俺も昔2匹飼ってたよ…」と言った。

まだ14歳くらいの少年が、「そこ、寒くない?あっちの自販機のところだったら犬が入っても大丈夫なんじゃないかな・・・」と言った。私とスペックはそっちに移動し、スペックに水を買い飲ませた。そこも一応病院の中だったので、見つかったらまずいなあと思いつつ、私もコーヒーを飲んだ。

坊主のイギリス人の中年の医者が自販機の食べ物を買いにやってきて、スペックをみると、声を張り上げていった。「ここは病院だぞ!何をやっているんだ!」と叫ぶと、元々汚い床に落ちていた食べ物のカスのような物体を凝視し、「これはあんたの犬の糞じゃないのか!?」と言った。「私の犬は室内じゃ糞はしない。すいません、今すぐ出て行きます」といった。医者はまだ「床はディスインフェクトしているのにまったく」とプンプン怒っていた。私が「食べ物を買ってからでます」と言って自販機にコインをいれると「Fair enough」と吐き捨てるように言い、私たちが外にでるまで睨んでいた。

あとでベッドで傷口の消毒をうけている友人にそのことを言ったら、あの坊主の医者は私にも「この人は英語はしゃべれないんだろう」と大声で言い、非常に腹が立ったといっていた。ああいう人間は医者になるべきじゃない。あんな人間に人を治療することができようか?医学に関る人間は偉そうになったら終わりだと思う。

明け方が近くなるに連れて、救急病棟は人がいなくなってきた。受け付けのおばさんが、私達をみかねて、犬を床につけないならば中に入って待合室でまっていてもいいと言ってくれた。

要領のわるい治療を5時間以上もかけて、友人は戻ってきた。切り傷以外に問題はなかった。たかだかレントゲンをとって頭と手の傷を消毒するだけで、なぜ5時間もかかるのだ。傷は縫うほどでもなく、自然にふさがるように何も巻いたりしなかった。抗生物質や痛み止めはもらえなかった。犬のほうが普段もっとよい治療をうけている。

病院にタクシーを呼んでもらい、それがくるのにまた1時間まった。

病院を出たのは朝の5時近かった。

タクシー運転士は朝の高速で誰もいないことをいいことに、ずんずんスピードを上げていった。100マイル(時速160キロ)を簡単に越えた。すぐに車は時速200キロを超え、私たちは恐怖のどん底に落とされたのだった(スペックはスースー寝ていた)。ちなみに車はVWのパッサートである。これだからVWに乗ってる人は人格が計り知れない。

家に帰ってこれたことが不思議な間隔で、私はすぐに保険会社に電話をし、みんなはお茶を飲んだりして寝た。ぐっすりと寝た。

今でも私は車に乗るのが怖い。はたしてまた自分で運転することができるのかわからない。タクシーに乗るのも本当は嫌だ。

だけど車にはまた乗らなければならない。すぐに車は必要になる。9月からは仕事もしなければならない。

フィアットプントは良い車だった。あの車でなければ事はもっと悪くなっていた。
まだ10ヶ月くらいしか乗っていない車だったが、イタリアの大衆車をつくるフィアットが、どのような職人魂でこの車を作ったのか、少しは触れた気がした。もって帰ってきた地図の中に、砕けたガラスの一片が入っていた。捨てないで、密かに持っている。

2003/07/08 19:37:43

ローン
散歩中、携帯のテキストメッセージを使って、タニヤと話をしていた。

タニヤの彼氏は(ダニーです)自動車整備工場を経営しているので、保険についていろいろ聞いていたのだ。

日本だと、自分でぶつけた事故って保険金が下りないんだって?

イギリスの車の保険って3つあって、第3者オンリー、第3者と盗難火事、コンプレヘンシブ、となってます。私の保険はコンプレヘンシブ。

なんか父が「自損事故でどうして保険金がおりるの?」とメールしてきたので心配になってタニヤに聞いてみたのでした。

そしてどうやら、私の思う通り、きちんと車の価値分のお金がでるようですな。
ポリシーには、「申請額と、マーケットのバリューを比べてみて、安いほうが支払われます」と書いてあった。なるほど。今のプントは市場価格はどれくらいかな?

私が買った1年前と同じくらいだった。それでも3499くらいが上限か。

タニヤも今、つま先の骨を折っていて、運転ができないらしく、タニヤの馬のジオはダニーが面倒見ているらしい(想像すると超笑える)。

他人事な話ではなく、実際に車がないと私はトロップに会いにいけないのだ。
これは困った。せっかくトロがいいように来ていたところだったのに…。この夏はトロに1試合させるという目標もある。

保険会社は今、いろいろとお金の計算などをしている(ことを願う)。
今はその電話まちなのだ。

タニヤが、ペイされるまで6ヶ月以上かかることもあるというので、これまたどうしようといった感じ。

ブローカーと実際の保険会社(セーバー)は違うので、セ…





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最終更新日  2003年07月08日 19時37分43秒
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