台南探検記

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• 漢字の国で　その１

  台湾に来てしばらくは，街のあちらこちらにある看板が妙に気になった．数少ないアルファベットを除くとすべて漢字である．　　･･･当然といえば当然なのだが．最近映画館に掲げられている看板は「外星人」と「蜘蛛人」．前者は「E.T.(特別版)」．後者はもちろん「スパイダーマン」．このあたりは分かりやすい．近々封切りが予定されているのは「星際大戰二部曲－複製人全面進攻」 --- (漢字フォントBig5をinstallしておくことをお勧めします)．こちらもすぐに見当がつく．ちょっと前にはやっていたのが「哈利波特」．わかる？正解は「ハリー･ポッター」人名（欧米人）の名前は読みを漢字の発音であてるのでさっぱり分からなくなる．さて，ここで問題です．「梅爾吉勃遜」とは誰でしょう？ヒント：「致命武器」シリーズの主役です．(ちょっと簡単すぎるかなぁ)

  May 15, 2002

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• チャレンジ

  近所のフルーツ屋を覗いてみた．一人で食べ切れないような大きな果物は小片に切ってプラスチックケースに入れて売っている．(切盤という表示あり)ん？ふと見ると"皮をむいた太ったバナナ"のようなものが．ひょっとして，アレか？じ：「小姐，これなに？」姐：「＊＊＊＊＊」(聞き取れない)じ：「？」「これよ」というジェスチャーの小姐が指差す先にはフットボール大のとげとげボールが．ドリアン！！母校の恩師から「うまいから一度食べてみなさい」とすすめられていたが，一方で同僚からはその強烈なニオイのことを聞かされてもいる．「丸ごと」でない安心感も手伝い，好奇心が勝ち買い求めた．(二切れで８０元=\320)　店先では気づかなかったが，部屋に戻ってくると相当に臭う．冷蔵庫に入れて冷えてから食べることにした．アイスクリームを取り出そうとしたら冷凍庫にまでニオイが上がってきている．翌朝，いよいよ「イタダキマス」甘い，柔らかい繊維質で醗酵臭がある．においのほうは大丈夫．食べられないほどではない．濃厚な味だ．太ったバナナの白い果肉の両端に薄茶色で平べったい２センチ角の種が入っていた．ん～．果物の女王かぁ．分からないでもないが，私のストライク･ゾーンからはハズレている．くだものは"コッテリ系"よりも"あっさり系"か"じゅうしい系"のほうがうまいんじゃないか．こればかりは，好みの問題だからしょうがない．冷蔵庫には，まだあの甘い醗酵臭が残っている．

  May 10, 2002

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• 連休終わって

  ５／３から帰国していた．大型連休の後半を日本で過ごして何より感じたことは，緑が美しいことである．この時期若葉の萌え出る様子はすばらしく美しい．青々とした麦畑の若い穂が風にそよぐ様子もただそれだけで名画を見るようだ．私の自宅は田園地帯にある．周りには田圃や畑があって，所謂自然に恵まれた環境といえるだろう．朝，犬を散歩に連れて出て，青い空を見ながら深呼吸する．翻って台南市内にある赴任先のアパートは都会の中といってよく，すぐ横をクルマ，スクーターがひっきりなしに通り過ぎる舗道では息をするのさえもひそめたくなる．社会的なバイタリティーが上昇中のこの街が「台湾の古都」と呼ばれる成熟した潤いを取り戻すまでにどれほどの月日が必要なのだろうか．

  May 7, 2002

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• 通信エラー　その後

  掲示板には書いたが，先日(「Jump，Jump，Jump」の日)部屋に帰ると，電話のモジュラージャック付近がきれいになって電話線が束ねてあった．留守中に改造工事をしてくれたらしい．ＰＣを立ち上げ，インターネットに接続した状態で電話の受話器をとってみると発信音ＯＫ．ホームページのリンクをクリック．　･･･　!!　ＯＫ　!!　よっしゃー!!これでYahoo!チャットでタイガース戦が思い切り楽しめるぞ．

  May 2, 2002

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• Jump， Jump， Jump

  今夜はこちらの若いエンジニアと夕食をともにしてきた．台中に住む彼の婚約者と３人で新光三越の中華レストランで飲茶を食べた．彼は１ヶ月前に入社したのだが，今日退社し次の会社に移るという．今夜はいわば送別会．彼とは３年前に別の会社で一緒に仕事をした経緯があり，今回のプロジェクトでは期待していたので，正直なところは痛手である．台湾ではエンジニアに限らず，会社で働く人はよりよいポジションがあるとどんどん移っていくという．労働力の流動性が高いというのだろうか．実際，彼の場合も以前していた仕事の関係会社から見込まれていたらしい．台湾を離れて出張の機会が多くなるのを逡巡して，いったんは台南に職を得たようだが，その後さらによい条件を提示されたのだろう．フィアンセの彼女は大阪の大学に留学していたことがあるというかわいい女性．イギリスで大学院を出たというからかなりの才媛．英語も日本語もバッチリ．来年の(旧)正月が明けたら結婚するという．ダイナミックに自分のキャリアを広げ，どんどん機会をとらえてジャンプしていく．そんな若さ，生きかたに一種の羨ましさを覚えた夜となった．

  April 30, 2002

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• 探険はどうした？

  アパートの部屋でＮＨＫのＢＳ－１が見えるようになった．今日は昼前からマリナーズ対ヤンキースを見て，そのあとYahoo!メッセンジャーのチャットルームで阪神タイガースの応援．しかし甲斐なく，マリナーズもタイガースも大敗．休みの日にこんな生活送っていたのでは台南探険できないぞ．今日は珍しく日中涼しかったから外に出るチャンスだったのに．まあ，日が暮れてから出かけることにしよう．日記を書いていてふと気になった．「探検」か「探険」か？こういうときはinfoseek大辞林が便利．>たんけん 0 【探検/探険】>--------------------------------------->（名）スル>>未知の地域に入り踏査すること。 >「アマゾンを―する」「―隊」「―家(か)」なあんだ．どっちでもいいんだ．

  April 27, 2002

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• 通信エラー　その２

  昨日電話線の手直しをした(らしい)ので状況が改善したかとインターネット接続を試してみたがダメだった．相変わらず通信スピードが上がらない．今日また管理会社に電話したらようやく業者が来ることになった．HomePNA(PhoneLine Network Adapter)は本来ADSL同様ネットワーク接続と電話が同時使用できる．これまで電話のモジュラージャックにＹ－コネクタを入れて，電話とＰＣに分岐していたのだが，同僚の話から同時に接続すると通信ができなくなるという症状も出ているというので試しに電話をはずしてみた．おやっ！？　とたんに通信ができるようになった．電話をつなぐと，　･･･あら　ダメだ．そういうわけね．(どういうわけだ！！)すくなくとも症状ははっきりした．ＰＣと電話を同時に接続しているとつながりにくいということだ．そうこうするうちに管理会社の小姐(シャオチエ=お嬢さん)とインターネット接続業者の先生(シェンション=お兄さん)がやってきた．業者のお兄さんが早速自分のノートＰＣをつないでpingを打っているがサーバーからは応答がない．おかしいなぁという感じで悩んでいる．「ほら，前からずっと説明していたとおりでしょう」と内心つぶやく．お兄さんは太っていて，そのため汗っかき．一所懸命やってくれているのだが，傍で見ているだけでも暑苦しい．もちろん部屋にエアコンは入っている．管理会社のお姉さんが見守る中．電話配線をしばらくいじくっていたが，どうにもならない．ついに諦めたらしく，お姉さんにひとことふたこと．今度はお姉さんが私に「また明日，電話交換機の方を調べてみます．」(たぶんそんなことだろう)私のＰＣではとりあえず電話をはずしておけば通信できることが判明したし，業者にも実態を確認してもらえたので，今夜のところは良しとしよう．

  April 25, 2002

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• 通信エラー

  ここのところネットワークの調子が悪い．アパートに引かれている電話線を使ったHomePNA(Phoneline Network Adapter)規格のネットワークだ．ADSLによく似ているが1Mbpsの通信スピードである．上り下りで伝送速度に差があるかどうかはわからない．ADSLモデムに似たUSB接続のボックス経由で電話線につなぐ．Tx/Rxのランプは点滅しているが，Gatewayの反応が遅い．Pingを送ってもtime outが多い．楽しみにしているメッセンジャーを使ったプロ野球中継チャットもオアズケの状態．もともと2箇所あるモジュラージャックのうち片方しかつながらない等(電話は両方ＯＫ)構内配線が怪しかったので，管理会社に「配線をチェックして欲しい」と申し入れた．会社から最初に電話したのが先週の金曜日．帰ってきて管理会社の事務所に赴くと「月曜日に業者を呼んでみてもらいます．」という返事．まあ，しようがないか．土日があけ，月曜日管理会社に立ち寄って「見てもらえた？」と尋ねると「担当のＸＸがいないのでわからない」部屋に戻ってみたが，他人が入った様子はない．パソコンの接続を試してみたがやはり調子が悪い．これぐらいでウンザリしてはならない．昨日また会社から電話した．「(英語で)うまく説明できないので，そちらの会社の総務の人にお話しておきますから，後で聞いておいてください．」と逃げようとするのを引き止めて事情を再度説明し，ネットワーク業者に連絡とった結果を電話で教えてくれるよう頼んだ．しばらくすると，離れた事務所にいる私の上長から電話がかかってきた．「総務のＺＺさんから電話があったよ．管理会社のＸＸさんがアパートのネットワーク接続ボックスをＡさん(別の同僚)に預けるから受け取ってくれと言ってたとのこと．」･･･マズイ (ーー゛) ．中国語=>英語=>日本語の伝言ゲームだ．そのうえ，当事者以外の出演者が増えていっている．アパートへ帰ってから，もう一度管理会社へ顔を出した．「紙はある？」絵に描いて説明する．今度こそは納得してくれたか，その場でネットワーク業者に電話してくれるが相手が出ない．「(じばん)さんが部屋にいるときに業者に来てもらうよう調整します．」「では土曜日にしてください．」ということで引き上げてきた．しばらくすると電話が鳴った．管理会社のＸＸさん「明日業者がケーブルを予備の線に切り替えるのでそれを試してから結果を知らせてください．だめだったら土曜日に業者さんに来てもらいます．」「オーケー，サンキュー」さてさて，結果や如何に．

  April 23, 2002

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  お茶をたしなむ

  会社の同僚(日本人)に誘われて茶藝館に出かけた．台湾中にチェーン店がある耕讀園書香茶坊というお店．日本アジア航空の台湾ガイドブックにも載っているのでポピュラーなところなのだろう．門をくぐって店内に入ると，庭から室内まで池がつながっており，色鮮やかな錦鯉が悠々と泳いでいる．畳の席に腰を下ろし，お店お勧めの「東方美人茶」といくつかの点心を注文する．しばらくすると店のお兄さんが茶器一式とコンロにのったやかんを持ってきてくれた．作法がわからないから，呼び止めて一杯目は入れてもらうことにする．お猪口のような湯呑みとすこし細長い別の杯．まずは湯呑みにいったん沸騰したお湯を注ぎ温める．急須に半分ほど茶葉をいれ，そのうえ香り付けのバラ(ドライフラワーになった小さなバラの蕾)をのせる．お湯を注ぐとふわっとした香りが漂う．しばらく置いて急須から別な茶器に移し変え，それを細長い湯呑みに注ぐ．これはすぐに茶器と一緒に持ってきた壷に捨て，湯呑みに残った香りを嗅ぐ．(これが井上陽水がＣＭでやってる聞茶だ)最初に注いだお湯はもったいないように思うが飲まない．２杯目からが本番で急須に半分ほどの茶葉で５～６回は楽しめるという．お兄さんが説明を終えて去った後，同僚の一人がさっそくお茶を入れてくれた．香りがよい(ような気がする)．注文していた饅頭やシュウマイなどをいただきながら，なんせお猪口サイズの湯呑みなのでつぎつぎにおかわりが欲しくなる．周りを見ると学生らしい若い人たちが参考書やノートを広げて勉強していたり，親子連れが池の鯉に餌をやったりしている．あわただしくお茶をおかわりしている自分たちがちょっと場違いに思え，しばし反省＆休憩．店内には静かな音楽が流れ，外の喧騒からは隔離された雰囲気が漂っている．お茶の良し悪しがわかるような味覚を持ち合わせてはいないのが残念だが，雰囲気は楽しむことができた．東方美人茶：４００元，　各種点心：５０～７０元サービスチャージ：１０％さらにお茶の薀蓄について知りたい方は　asahi.com 中国茶サロン　へジャンプ

  April 20, 2002

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  公共交通機関

  台南市内を走るバスは台南客運．運賃は一律１８元．私の住むアパートは町のはずれにあるので，駅前などに出るには安上がりでよいのだが，台北など都会と違い３０分に１本程度と本数が少ない．その上渋滞が多いものだから時間どおりにはやってこない．町へ出たり，アパートへ帰るときはいきおいタクシーを利用することが多くなる．タクシーは初乗り７５元で５元ずつメーターが上がっていく．車体が黄色い所謂「イエローキャブ」．たくさん流しているので簡単に拾うことができる．行き先はメモに書いて見せるのが手っ取り早い．こちらの発音が悪いので口で言ったのでは何回繰り返しても通じないことがしばしばである．台湾第２の都市，高雄へ行くのに案外便利なのが高速バス．片道１５０元で約１時間．ゆったりした座席でビデオ映画を見終わらないうちに到着する．台南ではまだ乗ったことがないが，鉄道も走っている．台北～高雄を結び島の西側を縦貫している西部幹線だ．台南～高雄間は特急で約３０分．切符を買うときはやはりメモ用紙が欠かせない．今度の週末はうちに引きこもっていないでどこかに出かけることにしようかな．

  April 18, 2002

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  水商売

  朝起きてコーヒーを飲もうとして気がついた．･･･しまった．水がない．ミネラル・ウォーターが切れている．台湾に関する旅行ガイドブックの衛生に関するコーナーには「生水は飲んではいけない」と書かれている．水道水はそのまま飲んではいけないというのは世界的な常識．日本は数少ない衛生的な国である．水道水も沸騰させれば大丈夫だが，敏感な人に言わせるとお茶やコーヒーを入れると不味いという．普段はビールで水分補給しているのだが，日曜の朝のコーヒーだからできれば美味しくいただきたい．思いついてミネラル･ウォーターの空ボトルをぶらさげてアパートを出た．行き先は近所の「純水自動販売機」．以前から気になっていたスポットである．「２０公升１０元」と表示がある．持っている空ボトルは5.8リットルが２つ．コイン投入口に５元を入れると「１０公升」の表示．空ボトルの蓋を取ってホースの先のバルブをひねって注水する．日本のガソリンスタンドで灯油をセルフで入れるときと同じ要領だ．片方が満杯になったところで次のボトルに切り替える．６～７分目あたりで注水が止まった．けっこう正確だ．１０kgの水を下げて部屋へ帰った．運動後のコーヒーはまた格別･･･だったかどうか．水道水と飲み比べたわけではないので正直なところ，よくわからない．

  April 14, 2002

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• 郷に入れば

  世界中の各国・各地方にはそれぞれの文化・風習がある．と頭ではわかっているつもりでも，実際に自分の住んでいるところと違う習慣に出会うと面食らうのは人の常．実際，日本の常識が台湾の非常識ということも．トイレ(個室の方)に入ると必ずふたのついたゴミ箱が置いてある．最初のうちは何気なく見過ごしていたのだけれど，ある日漢字でなにやら注意書きをしてあるのに気がついた．どうやら「使い終わった紙はゴミ箱へ捨ててください．」というように読み取れる．おそるおそる箱の中を覗いてみると，几帳面に折りたたんだトイレットペーパーが重なっている･･･「なんでや？台湾のカミは水に溶けんのか？」「そやったら日本から持ってきたカミやったら流してもええんやろ」といった会話が聞かれたこともあった．アパート入居の際に管理会社の女性からにこやかに「トイレットペーパーはゴミとして出してください．」と言われ，さっそくトイレ用のゴミ箱を買いに行った．高級ホテルではその限りではないかもしれないが，中級以下のホテルやデパート，各事業所などもこのルールは徹底している．台湾にいらっしゃる旅行者の方はくれぐれもご注意のほどを．

  April 12, 2002

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• 清明節

  4/05は台湾では数少ない祝日の一つ「清明節」だ．先祖のお墓を掃除に行く日だそうだ．日本でいう「お彼岸」か？　すこし日付はズレている．「清明」は二十四節季のひとつで　infoseek 大辞林によると> 二十四節気の一。三月節気。太陽が黄経一五度に達した時をいい、現行の太陽暦で四月五日頃にあたる。万物清く陽気になる時期という意。帰国するために台南から台北松山空港へ飛んだ私は，中正国際空港へ移動するタクシーの中で日本語の達者な運転手さんから「今日は朝からお墓参りに行く人たちで高速道路が混んでいます．」言われた．三連休になるためだろう．関西空港行きの飛行機も混んでいて，午前中出発の予約がとれず，やむなく３時過ぎの便になっている．この時期，お墓参りではなく海外旅行へ行く人たちもいるわけだ．成田行きに空席があって，関空行きが満席というのは昨年オープンしたＵＳＪ(Universal Studios Japan)のせいだろうか．実は私も春休みどこにも連れて行かなかった娘とこの週末行くことになっている．

  April 5, 2002

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• アパートの鍵　開けます

  「最近物忘れが激しくなってなあ」などといいながら同僚と会社から帰ってきた．エレベータから降りてドアの前まで来て，あちゃー！　鍵を会社のユニフォームのポケットに入れてきたのに気がついた．ひどいのは「物忘れ」だけじゃなく「忘れ物」もだ．しょうがないのでマンションの警備室に引き返す．途中でうまい具合に中国語の話せる同僚に出会い，事情を説明して通訳を頼んだ．警備員にひとことふたこと．「ＯＫ」ほっ．合鍵があるんだ．よかったよかった．　「じゃ晩御飯食べてくるから帰ってきてから開けてちょうだい．」小籠湯包と排骨麺(バイクーミェン)，それにほうれん草といった食事を終えて警備室に帰ってきた．警備員：「チョットマッテ」えっ，早く合鍵もってついて来てちょうだいよ．しばらく待っているとなにやら怪しいふたり連れのおじさんがやってきた．警備員が「この人たちだよ」というジェスチャー．はあ，鍵屋さんかなあ．先導する形で部屋まで案内．「これこれ」と鍵を指差すと，なあんと！？････････････････････････････････････････････････(この間の出来事はセキュリティ上公開できません)････････････････････････････････････････････････うそ！？　あまりの鮮やかな手口に唖然とする．「１０時過ぎてるから特別料金で５００元だ」と言ってる(らしい)．ちょっとそれは高いだろう．中国語vs日本語の押し問答が何回か続いた後，しょうがないなと言う感じで「４００元」と相手が折れた．財布から１００元札を４枚取り出して手渡しながら，(腹の中では「くそー，あしもとみやがって･･･ (-_-;)」)精一杯の笑顔で「謝謝」といってお帰り願った．なんといっても鍵を忘れた自分が悪い．忘れ物には十分気をつけよう．それから，明日からは扉についているふたつの鍵，両方とも掛けて出かけることにしよう．

  April 3, 2002

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• 地震

  午後３時前にぐらっときた．アパートの建物がゆらゆらと揺れている．･･･長い．まだ揺れている･･･．先日買ってきた水槽の水はこぼれるほどではないが，水面が両縁の間で振れている．１分ぐらい続いたか．ＴＶのチャンネルをスキャンすると「大地震」のタイトルで臨時ニュースが始まっている．どこだ？台南からはかなり離れているはずだ．震源地は花蓮(ホァレン)，マグニチュードは６．８(後に７．２と訂正)．ニュースで何を言っているのかわからないので，画面下の漢字テロップを追う．～台北でＭＲＴ(新交通システム)が停止．～工事中のビルからクレーンが落下，下敷きになった人も～台北にいる知り合い(日本人)に電話するが，留守録設定．折り返し電話するようメッセージを残し切ったものの落ち着かない．あのときのことを思い出す．１９９９年９月２１日，私は新竹(シンチュウ)にいた．明け方３時前にぐらっときて，ホテルから避難しなきゃならんかとデイバッグに貴重品を詰め込んで机の下に身を潜めて待機した．この時は正直怖かった．しばらく断続的に余震が襲ってくる．「こんなところで死んでしまったら家族はたいへんだろーなあ」怖いのに考えることはピントはずれだ．さいわい揺れはおさまり逃げる必要はなくなったが，その後停電になってしまい当時働いていた工場の操業再開まで４～５日かかった．あのときほどの被害はなさそうだ．台南市内はいたって平静．(「震度２」と伝えられる)そういえば週末若いメンバーが「台北へ出かける」と言っていたが，彼らは無事帰ってくるだろうか？　まだ不安は残る．

  March 31, 2002

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• ストライク･ゾーン

  ひとそれぞれの嗜好には幅の違いがある．異性の好みや食べ物の好き嫌いの範囲を私は同僚らと「ストライク･ゾーン」と呼んでいる．食べ物に関しては私のストライク･ゾーンは広いほうだ．きれい好きな人が敬遠する屋台やそれに近い「ドアのない」食べ物屋だって平気．実際，東南アジアへ行った事のある同僚に言わせれば台湾はずっと清潔だという．そんな台湾の料理がどうにも口に合わなくて，日本から持ってきたカップ麺やレトルト・カレーを常食している同僚がいるが気の毒に思う．そんな人の目にはなんでも平気で口に入れる輩はずいぶん野蛮に映っているに違いない．しかし，私とて「なんでもＯＫ」というわけではない．これまで「臭い」のキツイものには近づかないようにしている．日本では今日プロ野球開幕．高めに広くなったストライク･ゾーン．私もさらに少し広げてみようかな．

  March 30, 2002

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• 青菜一半一半

  ひとりの時よく食べに行くお店で「水餃」と「紫菜蛋花湯」(海苔入り卵スープ)を頼んだ後，店先のキャベツと空心菜を指差しながら「ツク，イーパンイーパン(これ半分ずつ)」と注文すると，店の奥さんはこころよく応じてくれる．自炊する気がないのでついつい簡単な麺類で済ませがち．野菜をとらねばと思っていたが１種類では飽きがくる．そこで思いついたのがこの手口． 「空心菜」(コンシンツァイ)は茎が中空になっている濃緑色の葉野菜でしゃきしゃきした食感がなかなかうまい．キャベツも軽く湯通しして(油通しか？)食用油と塩で味付けしただけなのにどうしてこんなにおいしいの？そうか！決め手は荒く刻んだニンニクだ．さあ，帰って台湾啤酒(タイワンビージョ＝ビール)飲んで寝るとしよう．

  March 27, 2002

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  盛香珍の蒟蒻椰果

  土曜日にいったん帰国するので土産を買いに近所の超市(スーパーマーケット)へ行った．目当てはいつものライチゼリー．これまでに買って帰った土産の中でいちばん人気の高かったのがこれ．「茘枝口味(ライチ・フレイバー)」と表記されているが実際はコンニャクとココナッツ，海草などが主原料．ひとくちサイズのプラスチック・カップに入っているので，冷蔵庫に冷やしておけばいつでもおいしくいただける．値段も非常にお安く(400グラム袋入りで５０元)，空港の免税店のパイナップル・ケーキなんか買う気にならない．今回はあいにく，「茘枝口味」が売り切れていたので「トロピカル・ミックス」にしてみた．さて家族からどんな評価が下されるやら．

  March 21, 2002

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  火龍果(ホゥロンゴゥ)

  なんともオドロオドロしい形の果実である．初めてホテルの部屋のウエルカム・フルーツに置いてあったのを見たときはぎょっとした．ところが切ってみると黒ゴマをふったような白い果肉があたかも上品な和菓子のようにも見えるから驚きだ．今日は晩飯を食べた帰りに近くの果物屋でひとつ買ってきた．部屋に戻って写真をとった後，ナイフで二つに切って片方を食した．異国で珍しい果物を楽しむ･･･果肉をスプーンでこそぎとりながら独り悦に入る．

  March 18, 2002

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  新装開店「萬魚龍」

  アパートの近所に熱帯魚屋ができた．部屋が殺風景なので水槽を置こうと思っていた矢先のことだったので，これは好都合と早速覗いてみた．開店早々なので，広い店内の水槽にはまだポツリポツリとしか魚は入っていない．ベタ(闘魚)は目玉商品らしく200CCぐらいの飲み物用プラスチック容器に入れられ「１０元(約４０円)」の値札とともに山積みになっている．目当ての水槽セットは･･･　あったあった．４５cmサイズで８４９元(約３４００円)とお手頃な値段．店のお兄さんに付属品はどんなものか身振り手振り，筆談を交えながら確認．フィルターや照明もついているのでこれに決定した．セットが一揃い集まるのを待っている間に水草を物色．種類がいろいろでなんかよくわからんが適当に選んでポリ袋に入れた．さあ，水槽セットもＯＫでお兄さんが「車まで運んであげよう」(と言ってるらしい．)「車はない．(道を隔てて１００メートルほど先のアパートを指しながら)あそこまで歩いて帰る」と言ったら少しあきれていた．ちょっとぐらいとたかをくくってお腹の前に水槽を抱え，えっちらおっちら戻ってきたが，年のせいもありさすがに腰にきた．

  March 17, 2002

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• 誕生日

  仕事中に家内の携帯から「誕生日おめでとう　(^_^)」というメールが来た．本人かそれとも今年高校生になる娘か？　とりあえず「ありがとう」と返信して「４Ｘ歳にもなるとおめでたいんだかどうか．」というようなことを付け加えた．これを機会に日記を書くことにした．台湾で暮らす日々を記録しておくのもおもしろいのではないだろうか．

  March 15, 2002

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