如意宝珠を求めて、、、
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短歌869
俳句20
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おにぎりをアルミホイルの無機質な音で包んで始まる朝
2013年02月11日
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そんな子はおらねど二月ヨーカドー明るき赤のランドセル撫で
2013年02月07日
吾が生れし日もきっとこんな小春かな凭れて座る犬のぬくもり
2013年01月12日
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主なき母屋の軒下受け口のありがたきかな柊鰯
2013年01月08日
ふるさとでつく嘘はいつも悲しくてそうかそうかと祖母のうなずく
包丁を抜き身で持ち寄る媼さえ「刃物研ぎます」師走も暮れて
2012年12月28日
たわむれに柴の舐めたる団栗の朝陽に光る落葉の森に
2012年12月24日
5メートル以内の自由としあわせを分かちて歩く枯葉踏みしめ
用件も切り出せないで帰る子のバックミラーに母の口ガンバレ
2012年12月08日
凍てついたフロントガラスにお湯をかけ16号線右に見ゆ残月
雑草も後ずさりし冬近し乾いた落ち葉砕き行く林道
校庭は赤白の帽子さかあがり彼女はもっと働きたりけり
若き子も首はさながら蛇腹にて振り向く時その襞を見せ
夕暮れの森往く足の止まる時蘇り来る太郎の獣
2012年11月12日
肉球の冷たさで知る犬の秋土にも温度あるを教わる
2012年11月11日
ポケットに手を入れどんぐりとんがりのすこし痛きを楽しむ電車
飼い主の知らない顔してみいちゃんは夜の公園食肉目ネコ科
2012年11月10日
食欲も失せて臥す犬鍵音に行かねばならぬ顔をもたげて
2012年11月07日
八十の父に兄さん兄さんと子どもとなりて叔母は呼びかく
2012年10月07日
馬の鼻引く人もなし馬もなし馬洗橋渡れば夢庵
朝露に犬の足元あさがおの天に開きてその藍を受く
2012年10月05日
制服を強いられし子は唾を吐き割れた言葉でわたしを探す
薄暮れのベンチに座る 眺めるも眺められるも独りは同じ
2012年09月02日
大輪の芙蓉の深紅は淋しけり束の間の帰省真夏に咲いて
2012年09月01日
我を見ずただ風にそよぐけやき見る縁側の叔母に並んで座り
地面より水の音する夜となりブルームーンを犬と二人で
ザラメ粒ほどの石英靴に入り赤信号待ち靴下を脱ぐ
2012年08月29日
人去ればひぐらしと風の森となり厚木のヘリの羽音遠くに
2012年08月12日
読みながら寝てしまう祖父の新聞紙頭傾げて番組欄見る
迷子のお知らせをします歳八十 ヒグラシの夕べ森にこだます
2012年08月06日
陸橋の階段に子らの遊ぶ声バス待つ人のほほえむグ・リ・コ
2012年06月21日
飼い犬に素足踏まるる心地よさ爪の少しく痛いもまた良し
2012年06月09日
そこまでは許しちゃおらん飼い犬のしっぽつまめばパクリとやられ
2012年06月02日
並ぶ気のない行列に並ばされそれでも私の順番は来る
2012年05月19日
八重桜でんぶのように降り積もりおそるおそる猫そを踏み往く
2012年05月02日
足許も軽く啄木徴兵を免れし夜の蛙鳴く路
2012年03月11日
がりごりとテーブル齧る幼犬の冷たく濡れた鼻に触れみん
本籍もついでに変えよと若き母 やり直したき新生の地で
美しきわが故郷を過ぎる時旅人は子の口と鼻覆えり
犬叱る大声が家に響きわたりコラーッ ダメッなんともうれし
2012年02月21日
かさこそと夜の公園菓子袋冷たい風に枯葉に身を寄せ
テーブルの下で何やら隠れ食い柴の尻尾は狐となりぬ
2012年02月11日
土喰らい雨におどろき土を出て鳥に喰らわるミミズ目見えず
ご利益はあるんでしょうねどんど焼き煤閉じ氷らすフロントガラス
2012年01月11日
ガラス戸のときおり風にかったんと 炬燵の叔母はこの家とともに
はらはらと散るがごとくに冬の蛾の己が重さに街灯を離し
石をけりながら帰る子の横をはしゃぎ声が駆け抜け
2012年01月10日
歩み来るカラスを愛す人もいてベンチの老人食パンちぎり
あたしより上はだあれもいなくなり 粉雪は母の髪にも溶けず
2012年01月04日
明け方の舗道に群れるカラス避け車くねらせ暮らしを急ぐ
2011年11月18日