瑟琴相和。呦呦鹿鳴。美濃紙の紙縒りでボケ予防
「夫婦相和すことを琴瑟きんしつ和す、という。」『増補字源』 簡野道明著、角川書店刊 そうです。さらに「ことと、おおごとと。瑟おおごとは十五弦・二十五弦・五十弦などがある。」ともあります。そして、【琴】は 伏羲ふっき氏が創作したもので、桐で作られているそうです。 長さは三尺六寸、広さは六寸。 古くは五弦、周の時代に二弦加えて七弦になった。【瑟】は おおごと(大琴)。 伏羲氏が創作した楽器。 長さは七尺二寸、広さは一尺二寸。 十五弦・十九弦・二十五弦・二十七弦などの種類がある。と記されています。同書には「琴」と「瑟」が次のように描かれています。上は「琴」、下は「瑟」伏羲ふっき氏は、中国の有史時代の殷いんより前の時代の伝説上の三皇五帝のなかで最初の皇帝で、八卦・書契・網罟・庖厨・稼穡・瑟琴などを創ったとされているそうです。これらの制度のなかでの祭祀などで奏でる「琴」と「大琴(おおごと)」は、まことに、和なごやかでよく和していたことであろうと思われます。音楽でいうところの和音の「和」もここからの語であるのでしょうか。※ ※ ※伏羲ふっき氏はまた、婚姻の制度も創設しているそうです。このような大きな「瑟」と「琴」を男女に義して、琴瑟がよく「和する」ことから、夫婦が仲睦まじく暮らしていくことを「琴瑟相和す」というようになったとも考えられます。※ ※ ※同義語に「如鼓瑟琴シツキンヲコスルガゴトシ」(詩経、小雅、常棣(鹿鳴什之第四)があります。「常棣じょうてい」では、 妻子好合、 如鼓瑟琴、 兄弟既翕, 和楽且湛 (妻子とともにむつまじく 琴瑟の音の和するごと 兄弟かくてあつまりて 盡くるを知らぬたのしさよ)(岩波新書・新釈詩経)と、一族兄弟の和合をすすめ、それでこそ妻子も仲むつまじく出来る、と説いているのでしょうね。 ※ ※ ※また、ここにも『如鼓瑟琴』とあります。あの『鹿鳴館』の名の由来となった、「呦呦鹿鳴イウイウロクメイ」で始まる、【詩経・小雅二・鹿鳴】です。【詩経】下良く行く古道具屋さんで、たまたま見つけたものです。他にも、破損品ですが、沢山ありましたよ。紙縒締こよりじめに使う紙縒こよりを作る人達がよく買うそうです。そういえばこどものころ、習字で使う半紙で紙縒りを作って兄弟喧嘩をしないように分け前のくじを作ったり、忘れ物をしないように人指し指に巻いたりしていましたね。紙縒りを上手に作ると頭がよくなる、なんてことも言われていましたね。今の時代ではさしずめ、「ボケ予防」でしょうね。そういえば、今でも近くの『えべっさん(恵比寿神社)』の"富くじ"は、紙縒りです。"富くじ"の紙縒りの束を掻き分けて、"富くじ"の束をしっかりと手に持っている宮司さんと当たりくじの引っ張り合いをしたと自称する人達の話によれば、特等と一等の紙縒りの籤は、1月9日の宵宮のあとで組み込まれて、さらに他の紙縒りより沈ませて、10日の本宮での残り籤のなかに残るように仕込んであるそうです。なんだか、当たらない宝くじのからくりも分かるような気がしそうですね。 「古道具屋で、紙縒(こより)締ができる美濃紙の本をみ~つけた」(2005.07.07の日記) 和風照明 和風フロアライト フロアランプ ペーパーストーン 本美濃紙価格:12,600円(税込、送料込)一千年にわたって文字情報を支えた和紙。日本の情報を彩った技術を中心に紹介する。「本美濃紙...価格:5,250円(税込、送料別)【送料無料】産地別すぐわかる和紙の見わけ方価格:2,100円(税込、送料別)よろしければ『ポチーッ』とお願いします。