美術鑑賞のお薦め
今日は芸術観賞のお薦めです。ボストン美術館所蔵 肉筆浮世絵展(「江戸の誘惑」5月28日(日)迄)が神戸市立博物館で開催されています。美しきもの、素晴らしきものそれらとの出会いは人々の心を和ませてくれます。皆様方も是非ご鑑賞に訪れて下さい。以下にご参考資料を添付しておきます。アメリカのボストン美術館は多くの日本美術のコレクションを有し、「日本美術の宝庫」と称されます、中でもボストンの富豪医師ウィリアム・スタージス・ビゲローは、ボストン美術館の浮世絵コレクションに最も貢献した功労者です。1882年、東京に居を構えた彼は、89年までアメリカに帰らず、日本美術界の中心的な後援者となりました。また、装飾美術品だけではなく、多数の仏像や4,000点近い絵画、約三万点以上の版画や素描を購入しました。ビゲローは、肉筆画だけでなく、版本も含めて浮世絵作品を熱心に集め、そのほぼ全点がボストン美術館に寄贈されました。 ビゲローの遺志で彼のコレクションは、館外への貸し出しがわずかな例外を除いて禁じられてきました。今回、ボストン美術館の全面的な協力を得て、「幻のコレクション」とも言われたビゲローコレクションがまとまった形で初めて日本にやってきました。そのほとんどが日本初公開となります。彼がボストンに浮世絵を持ち帰って以来、実に110年ぶりの「里帰り」となりました。 「浮世絵」というと版画のイメージが強いですが、数は非常に少ないものの、武家や豪商などの注文に応じて制作された肉筆画も描かれました。肉筆浮世絵は「版画のための原画」なのではなく、 注文制作によって1点だけ特別に描かれた、言わば「特注品」なのです。 本展覧会では、アメリカ・ボストン美術館が所蔵する約55,000点の浮世絵コレクションの中から、江戸時代を代表する浮世絵師たちが描いた、この世に1点しか存在しない肉筆画ばかり、約80点を一堂にご紹介します。肉筆画ならではの鮮やかな色彩を堪能しながら、江戸時代の生活、ファッション、歴史、文化などを振り返るまたとない機会となるでしょう。(神戸市立博物館資料より)