それぞれの島の楽しみ方(No.15)
常夏の楽園・ハワイ。アメリカ合衆国のハワイ州に属するハワイ諸島はハワイ島、マウイ島、ラナイ島、オアフ島、カウアイ島などの8島に加え、約124の小島から成り立っています。 今日はその中からハワイの島々に点在する“公園”の魅力を紹介します。 火山や渓谷などを保護する自然公園や、古代ハワイアンの文化を感じさせる歴史公園、マリンレジャーにもってこいの美しい海が広がるビーチパーク・・・など。今回は、ハワイらしさ溢れる、とっておきの“公園”をご紹介します。 圧倒的なスケールで広がる2つのナショナルパーク “公園”といえば、やっぱり圧倒的なスケールを誇る“国立公園”ははずせません。ハワイには2つのアメリカ合衆国国立公園がありますが、そのひとつが、ハワイ島の「ハワイ火山国立公園」。その名が物語る通り、“世界で最も活発な火山”とよばれるキラウエア火山を中心に、マウナロア山頂から海へと続く1,335平方キロメートルもの広大な敷地を有する公園として、世界中の人々を魅了しています。 「ハワイ火山国立公園」を楽しむなら、キラウエア・カルデラの周囲を巡るおよそ18kmの絶景ドライブルート「クレーター・リム・ドライブ」へ(※一部閉鎖中)。ルート上には、女神ペレがすむ場所と伝えられる「ハレマウマウ火口」や、絶景のビューポイント「キラウエア展望台」500年前の溶岩のトンネル「サーストン溶岩洞(ナーフク)」、往復30分ほどの手軽なトレッキングコース「デバステーション・トレイル」などが点在。半日たっぷりドライブを楽しんでも、見どころが尽きることはありません。 「ハワイ火山国立公園」と並ぶ国立公園のひとつが、マウイ島に位置する「ハレアカラ国立公園」。ハワイ語で「太陽の家」の意味を持つハレアカラ山の標高は3,055m。荒涼とした雰囲気の山頂付近は、絶好のサンライズビューが楽しめることでも知られています。 120平方キロメートルもの広大な公園の見どころは、ハレアカラ山頂から豊かな木々に覆われた熱帯エリアを越えて、海岸へと続く変化に富んだ自然環境。園内には無数のハイキングトレイルがあり、ガイドツアーも催行されています。 また、ハワイ州の鳥にも指定されるネネ(ハワイガン)やごく限られた高山でしか観られない植物アヒナヒナ(銀剣草)など、希少な動植物を観察できるのも大きな魅力。風景を楽しみ、トレイルを歩き、生き物とふれあう。ここは、ハワイの大自然をゆったりと楽しむのにもってこいの場所なのです。 「ハワイ火山国立公園」や「ハレアカラ国立公園」のように広大な国立公園を楽しむには、食料や水、雨具や歩きやすい靴など、準備をしっかりするのがポイント。最初に「ビジターセンター」を訪れ、公園内を効率的に回るためのルーティングなどを知っておくこともお忘れなく。 歴史ある聖地へ、美しき海へ。 さまざまな個性を持つ公園たち 「ハワイ火山国立公園」の自然美に圧倒された次の日には、ちょっと通好みなハワイ島のコナ南部に広がる“聖地の公園” 「プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園」を訪れてみてはいかがでしょうか。 「プウホヌア」とはハワイ語で「逃れの地」「聖域」という意味で、その名の通り、かつてのハワイで「カプ(掟)」を破った人々が死罪を免れるために逃れてきた聖域です。美しいビーチに面した園内では、かつての王家の土地だった場所を利用して、古代ハワイアンの暮らしを再現しています。海を望む木製の神像や王家専用のカヌー船着き場、ヘイアウ(神殿)などを前にすると、悠久の時の流れに思いを馳せずにはいられません。 「プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園」のほか、ハワイの島々には、「カロコ・ホノコハウ国立歴史公園」(ハワイ島)や「カラウパパ国立歴史公園」(モロカイ島)などの歴史的な公園もあるので、気になる人は要チェックです。 もうひとつ、ハワイの“公園”で忘れてはいけないのが、美しい海に面した“ビーチパーク”でしょう。たとえばオアフ島だけでも、「アラモアナ・ビーチ・パーク」や「カイルア・ビーチ・パーク」など、さまざまな個性を持つ“ビーチパーク”が点在しています。 美しい海の周囲が公園として整備されているため、マリンレジャーもちろん、ジョギングしたり、木陰でお昼寝したり・・・と、過ごしやすさは満点! また、ダイヤモンドヘッドの裾野に広がる「カピオラニ・パーク」では、週末にイベントが開催されることも多数。ランチとドリンクを持参して、のんびりと時間を気にせずに楽しんでみては? 大自然を楽しみ、歴史を知り、海で遊び、文化にふれる。ハワイの島々に点在する公園では、さまざまなスタイルの旅の時間が待っています。ハワイに流れるゆるやかな時間を感じるなら、あまり予定を詰め込みすぎず、「退屈しちゃうかも」というくらいの気持ちで訪れるのがおすすめ。きっと“公園”には思わぬ旅の楽しさが待っていますから。 多彩な個性をもつ“公園”が点在するハワイの島々ですが、ダイナミックな自然のなかを歩きたいなら、やっぱりビッグアイランドが正解!今回の特集でご紹介した「ハワイ火山国立公園」はもちろん、溶岩が木々を飲み込んだまま固まった溶岩樹型のトレイルを歩ける「ラバ・ツリー州立公園」も見どころ。また、「アカカ滝州立公園」では、熱帯の木々の合間を抜けて、落差134mの美しい「アカカ滝」を目指すトレッキングが楽しめます。アクティブ派の方なら、トレッキングシューズ持参で出かけるのがおすすめです! 参考文献 JAL home page