日本人とカレーの歴史
カレー、私も大好きです、神戸カレー、もう全国ブランドです。それにしても、これほどまでに日本人になじんでしまったのはなぜなのでしょうか? 今日はこの謎を紐解いてみました。日本で始めてカレーを紹介した人物は、福沢諭吉でした。 日本が開国したのは1859年(安政6年)。箱館(今の函館)・横浜・長崎・新潟・神戸と言う具合に開港していくのですが、最初に入国したのは英国人でした。文明開化は港から始まる、諸説あるが、カレーもインドから英国に渡り、横浜や神戸といった大都市に隣接する港から徐々に日本に広まったと推測されています。 今から158年前の1,860年(万延元年)幕府は日米修好通商条約批准のため、ワシントンに使節団を派遣した。同行する軍艦は咸臨丸、諭吉はその一員だった。諭吉はサンフランシスコで「華英通語」という、今の中英辞書を購入、帰国後日本人の役に立つようにと邦訳と発音を加え、「増訂華英通語」として出版する、その中で「curry・コルリ」と紹介しているのが現在の「カレー」である。 インドで生まれたカレーは日本で巧みに変貌をとげ国民食にまで昇りつめた。その歩みは様々な物語があり、特に第二次大戦後から現在に至る道程はメーカーの弛まぬ努力と欧米化する生活者の変化によって創られた。 1871年「殺生(食肉)禁断」の勅令が解除され、翌1872年(明治5年)明治天皇が始めてカレーを食した。 この時代を経て、カレーは日本人に徐々に知られるところとなる、しかし、今の定番、ジャガイモ・人参・玉葱等の入ったカレーはその後、かのウイリアム・クラーク博士が北海道の気候風土を活かし外来野菜に理解と生産に力を注ぎトウモロコシ・麦・大豆・人参・玉葱・ジャガイモ・アスパラガス等を明治の中後期に首都圏初め国内各地に出荷されるようになって、やっと現在のカレーの原型が生まれるのである。 昭和の初期になって、各地に「洋食屋」と称するレストランが次々とオープンする、中でも新宿中村屋と資生堂パーラーのカレーは名物となり現在に至っているのはご存知の通り。 それにしても、これほどまでに日本人になじんでしまったカレー、カレーが国民食と言われるまでに成長した利点とは ● 嫌いな人が先ずいない、家族全員で楽しめる。 ● 具材の野菜は常備率が高く経済的。 ● 高い調理技術が不要。 ● 作り置き可能、一皿完結型のメニュー。 と言われています。 日本人は何故カレーが好きなのか・・・、間違いなく言えるのは日本独特の発想と技術を載せて完成度を高める開発者・メーカーの努力の賜物です。日本のカレーはまさしく、日本の米と抜群の相性を誇る「日本のカレー」になったのです。