カテゴリ:読書
「プロ野球で「エースで4番」は成功しないのか」は日本の球界の歴史を紐解き、戦前から1990年代までの名選手を紹介していた。戦前は投手・名打者を兼ねた選手が「当たり前」のように存在しており数々の記録を残している。戦前に旧制中・高等学校や六大学に行っている選手はスポーツ・エリートで非常にポテンシャルも高く何をしてもできる人たちで「二刀流」をそんなに気にしていなかったそうな。しかし、先の大戦時、多くの選手が召集され戦病死したり特攻隊に志願したりと多くの名選手が戦死している。仮に無事に帰還しても、怪我を負って戦争前の馬力が出せず早々に引退している。戦後もポテンシャルの高い選手が綺羅星のごとく存在しており、多くの名選手が戦後の野球界を牽引していたが、疲労が原因で選手生命が短くなったりして1990年代以降は分業制度(先発→中継ぎ→押さえやDH制度など)が明確化し、最後の二刀流選手は桑田真澄選手くらいしかいなかったそうな。最近では日本ハムの大谷選手が二刀流を披露し、話題をさらったがまだまだ大成していない。この本も書いていたが、当世の選手は「記録も大切だが、いつまで第一線でマウンドに立てるか」だそうな。なので肩を痛めることを嫌い二刀流を嫌がるそうな。投手は勝たないと来年や年俸に反映されないので、打撃面は正直評価されないそうな。う~ん…確かに満身創痍で若くして自由契約や引退はいやだろう。なので「細く長く」続けるのなら、投手一本で十分なのだろう。こーいう事情があったとは…なかなか興味深い内容でおもしろかった。
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Last updated
December 10, 2013 12:09:57 AM
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