裏・師匠
元巨人の名セカンドだった土井正三さんが亡くなりました。土井さんは、オリックス監督時代にイチローの才能を見抜けなかったと批判されます。でも、2軍に落とされて反骨心に火が点いたからこそ、今のイチローがあるわけで、逆説的に言うと、イチローにとって土井さんとの出会いは極めて重要だったのです。自分も同じような経験をしてきました。厳しいことを言ってくれる人がいたからこそ、気づく事も沢山あります。その当時は 「 このヤロウ! 」 と思いましたが、いま振り返ると、本当にありがたかったです。全幅の信頼を寄せる師匠も大切ですけど、こうした裏・師匠も人生には欠かすことはできません。そう考えると、仰木さんという 表の師匠 と土井さんという 裏の師匠 の両方を持ったイチロー選手は幸せなのでしょうね。