2012年の株式相場見通し
2012年の株式相場の見通しを経営者20人に聞いたところ、日経平均株価の高値の平均は10,675円で、昨年の予想に比べ、1,825円安くなりました。最高値は信越化学工業の金川会長の12,000円で、金融危機前の12,214円を上回ると予想した経営者はいませんでした。背景には、景気に対する不透明感があります。東芝の佐々木社長は 「 円高や欧州債務問題の影響で景気の本格的回復は厳しい 」 と指摘しています。もっとも、五輪需要・新興国需要・復興需要を見込む経営者が多く、19人は1万円以上の高値を予想しています。高値を付ける時期としては、17人が10~12月と回答しており、株価反転には時間がかかると見ています。安値予想の平均は7,870円で、昨年より1,525円安く、1~3月に安値を付けるとの見方が多かったです。最安値の予想は楽天の三木谷社長の7,000円で、これはバブル経済崩壊後の最安値を下回ります。「欧州債務問題が拡大・深刻化すれば、リーマンショック時の安値をうかがう動きになる」と三木谷社長は言いますが、この予想だけは外れて欲しいモノです。また、個別の有望銘柄としては、コマツ・信越化学・三菱商事が昨年同様に顔を揃えましたが、4位に東レ、5位にトヨタ自動車が入り、さらにKDDI・NTT・グリー・サイバーエージェントを挙げた経営者も目立ちました。(参考資料:2012年1月3日 日本経済新聞)