デザイナーと税理士
佐藤可士和氏と佐藤オオキ氏の対談を読み、特にオオキ氏の下記の発言に大いに共感しました。「海外で驚くのは、経営者のそばに可士和さんのような人が当たり前にいることです。事細やかに製品から外からの観られ方をコントロールする。トップの考え方の変化に応じたり、時にはちょっと違うと言ったりする。立場はほぼ同等。経営者とクリエーターが『おとん』と『おかん』のようにセットになっている。」「デザイナーはとっぴなことを言い出すじゃないかと過剰に恐れられたりするですが、『そうそう、そうしたかった』を引き出すのが仕事ですよね。半分『中』で半分『外』の立ち位置。僕らがすげずけ言うことで社内の事情をあらわにしたり、いろんな地雷を積極的に踏んでタブーを破ったりする。その時、デザインという『形』を見せることの力は強い。リアルなモノで意識が統一され、何十年も進まなかったことが進んだりします。」このデザイナーという部分を税理士に置き換え、さらにデザインを会計に置き換えても話は十分に通用します。オオキ氏の分析・考察力に感心するとともに、専門家の存在意義は発注者あるいは経営者に寄り添えるか否かということだと改めて感じました。