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カテゴリ:城跡と史跡(東京編)
林芙美子の旧宅が中野にあるというので、行ってみることにしました。
昭和16年から亡くなる昭和26年まで、林芙美子は中野に住んでいたそうです。 「放浪記」のイメージからは全く違って、豪邸と呼べるほどの立派な邸宅でした。 夫で画家の手塚緑敏は平成元年までここに住んでおり、林芙美子の居室とは離れになっていました。 夫婦の部屋が離れになっているのは、羨ましい限りです。 林芙美子は家事が大好きだったようで、日本で初めての冷蔵庫なども置いてあったりしました。 さらには晩年は児童文学なども書いていたそうです。 林芙美子の書斎 電灯以外は全部尾道に持って行かれたと、ボランティアガイドの方が悔しそうに話していました。 放浪記は全部読んだわけではないのですが、最初のフレーズに強烈な印象を受けたのを覚えています。 海が見えた。海が見える。 五年振りに見る尾道の海はなつかしい。 汽車が尾道の海へさしかかると、煤けた小さい町の屋根が提灯のように拡がってくる。 赤い千光寺の塔が見える。山は爽やかな若葉だ。 緑色の海向こうにドックの赤い船が、帆柱を空に突きさしている。 私は涙があふれていた。 尾道の海は瀬戸内海を象徴するような海で、強烈なノスタルジーがひしひしと伝わってきます。 尾道水道(2008年8月) 芸予諸島 やはり林芙美子=放浪記で、放浪記=林芙美子でしょうか。 尾道駅前の林芙美子像(2008年8月) 関連の記事 文学のこみち(2008年8月)→こちら お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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