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テーマ:史跡めぐり(508)
カテゴリ:城跡と史跡(福岡編)
♪月が出た出た 月が出た(ヨイヨイ)♪
盆踊りではポピュラーな曲ですが、この炭坑節の発祥は三井田川炭鉱だとされています。 揮毫にある福岡県知事麻生渡氏ですが、福岡なので麻生元首相の親戚かと思っていたら、違うようです。 ところで歌詞の続きは「三池炭鉱の上に出た」だと思っていたのですが、「三井炭鉱の上に出た」が正しいようです。 炭坑節の歌詞碑 しかもあのメジャーな歌い出しは1番ではありませんでした。 一番の歌詞は ♪香春(かわら)岳から見下ろせば(ヨイヨイ) 伊田の立坑が 真正面 12時下がりの サマちゃんが ケージにもたれて 思案顔 サノヨイヨイ♪ (香春岳は田川の北にある山、伊田の立坑とは田川炭鉱のことなので、まぎれもなく田川炭鉱がのことだと思われます) 二番の歌詞は ♪ひとやま ふたやま みやま越え(ヨイヨイ) 奥に咲いたる 八重つばき なんぼ色よく 咲いたとて サマちゃんが 通わにゃ 仇(あだ)の花 サノヨイヨイ♪ そして三番がかの有名な ♪月が出た出た 月が出た(ヨイヨイ) 三井炭坑の 上に出た あんまり煙突が 高いので さぞやお月さん 煙たかろ サノヨイヨイ♪ 1番と2番の歌詞にだけ登場する「サマちゃん」がいかなる人物なのかは不明です。 その炭坑節の発祥である三井鉱業所田川炭鉱は、現在「石炭記念公園」となっています。 三井鉱業所田川炭鉱の模型 ♪あまり煙突が高いので、さぞやお月さん煙たかろ(サノ、ヨイヨイ)♪の大煙突 折しも「コールマイン・フェスティバル(炭坑節祭り)」が行われており、会場のあちらこちらに置かれたスピーカーからは、大音響の炭坑節が流れていました。 盆踊り以外で聴くのは初めてですが、改めて聴くとシニカルな歌詞の中にも哀愁の漂う曲だと思います。 最近では「鉱夫」の言葉も使わなくなり、チリの落盤事故で「Miner」の方が有名になったなのは皮肉としか言いようがありません。 炭坑節にも登場し、記憶に残る「北炭夕張」や「三井三池」の事故の報道でも耳にした「竪坑」です。 石炭記念博物館には、炭鉱の時代を語る数々の展示品が復元されていました。 竪坑に入るための列車 子供の頃に社会科の図鑑で見たことがあるのですが、ケーブルカーのように傾斜がついています。 同じく図鑑でしか見たことのない「炭住」 炭鉱夫の住まいです。 今の時代で考えると、エネルギー効率の悪い石炭を水蒸気に変えて動力源とすることは皆無だと思われます。 (石炭を蒸気エネルギーに変換するか、石油や原子力を蒸気エネルギーに変換するか) 熱を発するエネルギーを水蒸気に変えて、そこからパワーを得ることでは蒸気機関車も原子力潜水艦も同じなのですが。。 石炭記念博物館はかなり詳細に石炭の歴史が紹介されていました。 炭鉱夫とはいいますが、女性も過酷な労働に従事していたようです。 それでも元炭鉱夫(婦)と思われる方々が、懐かしそうに振り返っているのが印象的でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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