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カテゴリ:山登りと山歩き
箱根外輪山を縦走してみることにしました。
思えば前回箱根外輪山を縦走したのは2010年9月と2年以上前の話で、台湾赴任の2週間前に探検部の先輩RICARDOさんが送別山行をしてくれた時でした。 (随分と前の記事ですが、同じコースを歩きながらRICARDOさんと私では観点も違ったり、先輩をおいてけぼりにして食べてばかりの後輩がいたり) 前回は外輪山の西側、乙女峠~芦ノ湖湖尻水門だったので、今回は東側、明神ヶ岳~明星ヶ岳のコースを行くことにしました。 グーグルアースでみた箱根火山のカルデラと今回の足どり(緑のポイント) 明星ヶ岳で外輪山を降りて宮城野へ向かう予定だったのですが、完全に「暴走」してしまい、箱根湯本まで歩いてしまいました。 今回のスタート地点は大雄山の最乗寺とし、カルデラの外側から外輪山を目指すことにしました。 山に登る時はクルマではなく公共交通機関を使うようにしているのですが、クルマだとスタート地点とゴール地点を同じにしなければならず、どうしても単純往復か周回ルートになるので、特に縦走には不向きです。 (何よりも下山後のビールが飲めないのが最大の理由ではありますが) 小田原から伊豆箱根鉄道大雄山線に乗り、車窓の左側に居並ぶ外輪山の山容を眺めながら終点の大雄山駅へ。 大雄山駅で降りたハイカーは10組程度で、意外と少ない気もしました。 (あまりメジャーなコースではないのか、前回の秦野駅のようなことにはなりませんでした) そのハイカーたちがそっくりそのままバスに乗り、さらに終点の最乗寺を目指しました。 最乗寺でバスを降りたのはハイカーだけでなく、観光バスも到着して観光客の人たちもぞろぞろとバスを降りてきました。 (登山靴を履いてザックを背負っている方が奇特な雰囲気です) 最乗寺の山門 地形図で見ると最乗寺の標高は330m、ここから明神ヶ岳まで標高差800mを登ることになります。 登山道のスタートは最乗寺奥の院にあり、最乗寺だけでも100mの標高差がありました。 奥の院に続く最後の階段(254段) いくら寺院でも最後にこの仕打ちはたまりませんが、この先がゴール地点ではなく、我々にとってはいよいよこの先がスタートです。 奥の院からの登山道は柔らかい土壌で歩きやすいものの、あまり歩かれていない印象がありました。 そこから約2時間、ひたすら樹林帯の中を抜けるだけで、眺望はありませんでした。 ようやく木々の間に遠く外輪山の尾根が見えて来た頃、どうも地形が気になるようになってきました。 戦国山城の見すぎでしょうか、これが竪堀に見えるようになりました。 外輪山東側の足柄方面の斜面には、小田原北条氏が砦を築いていた記録があって、そのイメージがひきづっているせいか、どうも自然に出来たものには見えませんでした。 この辺りは山ひだが複雑に交錯していて、竪堀と言えば竪堀、堀切と言えば堀切のようにも見え、地形に沿って複雑に折れ曲がりながら登山道を歩いて行きました。 こんな感じで延々と続くのですが、竪堀と言えば竪堀、堀切と言えば堀切。 木々の間に尾根線を見つけながらも、「そろそろかな~」と思って曲がればまた同じような道が続くといった具合で、なかなか尾根は近づいてきませんでした。 眺望もなくていい加減に飽きて来た頃、早くも下山のハイカーとすれ違うようになり、「こんちわー」と山の挨拶を交わしながら、狭い道を譲り合うようになりました。 外輪山からのハイカーには間違いないのですが、まだ11時台だったので、「それにしても早いな~、どこから来たんだろう?」と。 明神ヶ岳か矢倉沢か、その早さもさることながら、気になったのは「この人たちはどこでお弁当を食べるのだろうか?」 そうこうしているうちに両脇の熊笹が切れ、T字路に差し掛かりました。 ようやく外輪山の縦走路にたどり着きました。 それにしても箱根の案内表記は「○.○km」のような距離表記ではなく、「○○分」の時間表記です。 基準が客観的ではないので先が読みにくいところですが、後々この表記が役に立つことに。 今回の予定ルートは左側の明神ヶ岳~明星ヶ岳で、迷うことなく左に曲がるところなのに、ここで立ち止まったまま考え込んでしまいました。 「ふむ、矢倉沢峠から仙石原に降りて 分岐点で考え込む人間を見て、外輪山を行き交うハイカーにしてみれば、「どうしてここで道に迷うかな?」といったところでしょうか。 (迷っていたのは道ではなく、どこでビールを飲むかというとこで) それでも当初の予定通り、明神ヶ岳~明星ヶ岳~宮城野と決め、意を決して左に曲がることにしました。 外輪山に沿って南に向かうことになったのですが、さすがにここまで来ると眺望は抜群でした。 右側には今日の富士山、雲の上に顔だけのぞかせていました。 正面には神山と駒ヶ岳、大涌谷から上がる噴煙が間近に見えます。 やっぱり箱根に来た目的は、やっぱりこの大カルデラの光景でした。 火打石山・矢倉沢峠・金時山・乙女峠・丸岳と連なる外輪山と、雲の上から見下ろす富士山。 ♪頭を雲の上に出し 四方の山を見下ろして♪ 富士は日本一の山です。 雲の中に隠れる富士山を振り返りながら、明神ヶ岳へと向かって行きました。 霜柱が解けてぬかるみつつも、快適な山歩きです。 そして明神ヶ岳山頂(標高1169m)に到着。 ガスコンロに火をつけ、北海鮭を焼いて、お湯を沸かして信州味噌汁を作り、そして山口・萩から取り寄せた「井上のしそわかめ」と紀州は南高梅でおにぎりを食べつつ、目の前には箱根火山と富士山があり。 普通には何のことはなくても、やっぱりこの時間のために山に登っている気もします。 (黙ってサッポロビール、黒ラベルがあればなおよろし) 関連の記事 金時山(2010年2月)→こちら 神山(2010年2月)→こちら 駒ヶ岳(2010年2月)→こちら 箱根外輪山(乙女峠~芦ノ湖湖尻水門)(2010年9月)→こちら 東海道箱根宿→こちら お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018/03/22 09:30:34 PM
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