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カテゴリ:山登りと山歩き
足柄万葉公園を散策した後、足柄古道を通って地蔵堂に降りて行こうと思い、再び矢倉岳の方に戻りかけた時、ふとルート看板が目に止まりました。
富士箱根トレイルとは、富士山須走五合目から金時山まで、まさに富士と箱根を結ぶ雄大なコースで、水平距離だけでゆうに40kmを超えています。 →富士箱根トレイルコース図 なかなか魅力的なコースではありますが、「今度また機会があったら・・・」と、こちらを行く気は全くありませんでした。 それでも矢倉岳と富士箱根トレイルとの分岐点に来ると、なかなか面白い道標が目に止まりました。 「駿河小山駅 2時間12分(86才の足で)」 ここから駿河小山駅まで、標高差500mの下りとは言え、その道のりは6.1kmもあります。 なんとも驚異的な86才がいたものですが、「それならば」と急に気が変わって、駿河小山駅まで富士箱根トレイルを行ってみることにしました。 (目標タイムは2時間に設定) 足柄山地を境にして、静岡側の斜面は鮎沢川の上流部となっており、斜面を降下していくとやがて沢が現れるようになりました 鮎沢川は大きくカーブを描きながら丹沢と箱根の間を抜け、神奈川県に入ると酒匂川となって小田原で相模湾の太平洋に行き着きます。 (足柄山地の神奈川側に流れる源流は、狩川となって矢倉沢を行き、最後は小田原で酒匂川に合流します) 幾筋かの沢が合流して大きな流れとなっていきました。 沢沿いの山道が舗装の林道となり、せせらぎが轟音となって眼下を流れる頃、「遊女の滝」の看板が見えてきました。 轟音を頼りに慎重に斜面を下って行くと、その先に「遊女の滝」がありました。 梅雨入り直後に大雨が降ったせいか、水量が多すぎて滝つぼに近づけませんでした。 この遊女の滝も金太郎の伝説が残るゆかりの地で、金太郎を身ごもった八重桐は、この滝に身を打たせて産まれてくる金太郎の健康を祈願したとされています。 八重桐が滝に打たれている姿を見た里人が、この滝を「遊女の滝」と呼ぶようになったそうです。 時折ウグイスの鳴き声が聞こえてくるものの、ウグイスが鳴き止んだ後は、清流の流音以外に聞こえてくるものはありませんでした。 この季節、なんだか物足りない気がするのは、渓谷に響き渡るあのカジカガエルの美声が聞こえなかったことです。 残念ながら、カジカは本当の清流にしか生息していません。 それでもよどみの部分をのぞいて見ると、さっとハヤ(ウグイ)が隠れるあたり、川の上流部を感じたりもします。 ところで足柄万葉公園から駿河小山駅まで、私の足で1時間25分でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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