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カテゴリ:山登りと山歩き
間ノ岳を断念して北岳山荘に戻ってきた後、今度は北岳を目指して稜線を歩き始めました。
相変わらず視界は悪く、台風並みの強風も止む気配がありません。 前日に来た道を戻っているはずなのですが、視界が違うために違う道を歩いているような感覚です。 このケルンは覚えていますが、別の世界に来たような気がします。 北岳南側のトラバースルートとの分岐 前日はここで稜線に合流したので、ここからがワンダーランドです。 北岳は特に高山植物が豊富だと実感したのですが、岩稜の斜面にも小さな花が咲いていました。 チョウノスケソウ(?) 晴れていれば北岳の山頂部を目にできるところですが、依然としてガスに覆われているので、ゴールが見えて来ません。 標高が100m上がるごとに0.6~0.7℃気温が下がるので、普通に地上との気温差は約20℃です。 そこに台風並みの強風が吹いてくるため、体感温度は氷点下だったと思います。 おそらく山頂からの眺望は期待できず、苦痛だけを味わっている感じでした。 吊り尾根分岐点 八本歯のコルから山頂を目指すと、ここで合流します。 吊り尾根分岐まで来ると山頂は近いはずで、ガスの向こうにぼんやりと稜線が見えてきました。 やがて大勢の人の声が聞こえ始め、ガスの向こうに人影が見えてきた頃、ようやく北岳の山頂に到着しました 富士山に次ぐ標高第2位です。 三等三角点 山頂にはなぜかお地蔵さんが鎮座していました。 北岳山頂から見渡せば、富士山以外に高い山はないはですが、このガスでは山どころか人の顔を見分けるのもようやくです。 さらには北岳のバットレスを上から覗き込んでみたのですが、何も見えないので恐怖を感じませんでした。 北岳は「南アルプスの盟主」と呼ばれる南アの最高峰です。 その盟主の山頂から、「南アルプスの女王」仙丈ヶ岳や、「南アルプスの貴公子」甲斐駒ケ岳の眺めを楽しみにしていたのですが、全くかないませんでした。 北岳山頂で一息ついていると、水滴が横から下から吹いてくるようになりました。 山に登る時のレインウェアは必需品ですが、これまで雨に降られたことがないので、毎回持参しながら実はレインウェアを着るのは初めてです。 折れ目のついたレインウェアや慣れないザックカバーを装着して、北岳を後にすることとしました。 帰りは大樺沢や左股の西側の稜線をたどり、北岳肩ノ小屋・白根御池山荘を経由して広河原へ戻るルートをとりました。 北岳肩ノ小屋 白根御池小屋 北岳山荘から山頂を目指している間は、眺望も期待できない上に過酷な状況だったので、「もう二度目はないだろう」と思っていました。 それでも街中の日常に帰り着いた時は、「やっぱりまた行きたい」と思うようになりました。 南アルプスの盟主はどっしりと待っていてくれて、今度は歓迎してくれるかも知れません。 日本百名山 新・花の百名山 関連の記事 北岳~その1、大樺沢→こちら 北岳~その2、八本歯のコル→こちら 北岳~その3、北岳山荘→こちら 北岳~その4、間ノ岳(中白根山)→こちら お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018/03/19 08:53:35 AM
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