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カテゴリ:本
水谷先生の著作を何作か読んでいますが、
「さよならが、いえなくて」は、他の本とは違う印象を受けました 「夜回り先生」を始め、2月16日の日記で紹介した「夜回り先生の卒業証書」、 その後読んだ「あした笑顔になあれ」は、 水谷先生が出会ってきた子供達の話やご自身の経験から気づいた事が書かれており、 先生から子供達・大人達へのメッセージが込められているものでした きっと、これらの著作を読んで、何か解決への糸口を見つけた人も多いのではないでしょうか 一方、「さよならが、いえなくて」は、先生自身が悩み苦しむ姿が感じられる内容で、 読んでいる人間が一緒に悩み、何が正しいのか考えさせられると思います この本では、ある一人の少女と水谷先生のやりとり(電話や手紙)と それぞれの感情が日記のようが書かれています ドラッグにハマってしまい、やりたい・やめたいと葛藤する少女、 そして、少女に対する希望と絶望で苦悩する先生、 まるでドラマを見ているかのように、とてもリアルに感じられました 薬物中毒の怖さをまじまじと見せつけられ、改めてドラッグの恐怖を感じましたが、 それ以上に、先生の行動の裏に潜む感情に強いインパクトを受けました 私は、『夜回り先生』はパッと解決法を見つけて、どんな子供達も救ってしまう、 ”何でも出来てしまうすごい人”と思っていました でも、いつでも正しいと自信をもって行動している訳でもなく、 感情と理性が入り混じってしまうこともある、普通の人間なんですね 水谷先生を偽善者だと言う人もいるかもしれないし、 自己満足だ、売名行為だと批判する人もいるかもしれません でも、間違った判断もあるかもしれない、背中を向ける子供もいる、 それでも子供達と向き合う事を諦めない… そういう先生の姿勢は本当にすごいと思いました お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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