（10/17の日記２）今年はまだでしたが、とうとう10/17本日小泉純一郎総理大臣は靖国神社に参拝してしまいました。頑固なあの人のことだからやるとは思っていたのですが・・・
先の総選挙では小泉総理の郵政民営化を支持するブログキャンペーン（政治運動）を展開してきた私ですが、その時のBlogの下部にはきちんと「靖国以外は支持する」と書いていました。
本日の参拝では、先日の大阪高裁の違憲判断を気にしてか？私人参拝の様相を呈していましたが、やはり総理は公人であります。
例年と違うところは１．服装；モーニング・袴などの礼装 → スーツ
２．ルート；車で到着殿から本殿 → 第２鳥居から拝殿へと一般客のルート
３．玉串料；ポケットマネーから顕花代として３万円 → お賽銭（小銭）
４．記帳；内閣総理大臣 小泉純一郎 → なし
５．二礼二拍手一礼の正式な参拝方法 → 一礼のみ
しかしいくら「総理の公務を遂行しているわけでない」と言っても、公務のある日（つまり休日でない日）に、公用車で、ＳＰの警護を付けていては、税金でまかなわれるものばかりなので、公人になると思います。
政府の人間が「内政干渉だ。他国が口を出すべき問題ではない。外圧に屈してはならない。」と発言しますが、私的参拝なら政治ではないはずなので、逆に政治だと認めることになります。矛盾していておかしいですね。
小泉氏個人が特攻隊などの死に涙し、お国のために犠牲になり死んでいった兵士の死に追悼したい気持ちはわかります。中国首相や韓国大統領も個人的にその心情は理解していると聞いています。
しかしながら自分が反対しているのには、３つの理由があります。
１つは（これが一番大きい問題なのですが）被害者の心情を推し量るべきである。いまさら言うようなことでなく当然なことですが、中国・韓国をはじめ東・東南アジアの国々は日本の植民地侵略戦争の被害者です。その国民が「Ａ級戦犯を祀っている靖国参拝はやめてくれ」って言っているのです。
被害者の恨みはなかなか消えるものではありません。
もしあなたのお子さんが誰かに殺されたとしたら、犯人を憎むでしょう。そして何十年たっても恨みは消えないと思います。それと同じです。日本でもいまだに「福島県（会津藩）のひとは鹿児島・山口（薩摩・長州藩）のひととの縁談はうるさい。」と聞いています。
また他人が嫌がっている行為をする。もしあなたがコンプレックスを感じている欠点があったとしましょう。それを知っていて友人があなたが嫌がる言葉を浴びせてきたら嫌でしょう。それと同じです。
２つ目は、靖国神社には戦争で犠牲になった軍人は祀られていますが、広島、沖縄、東京をはじめ空襲などで犠牲になった市民は祀られていないことです。沼津でもたくさんの市民が死にました。しかもＡ級戦犯が'78年に知らないうちに戦没者と合祀されていて、抜くことができない。Ａ級戦犯つまり指導者でなくとも、鬼畜のように喜んで中国や韓国のひとを殺した兵士もいたわけです。（いっぽうでTBSドラマ「私は貝になります」のように上官に命令されて嫌々ながら米兵を銃剣でささなければならず、後に戦犯になった兵隊もいたのです。）逆に中国で殺戮を命令してきた将校で、戦後のうのうと政治家をやっていたひとも中にはいるでしょう。
３つ目は、違憲（憲法違反）だからです。信教の自由・政教分離の原則を定めた日本国憲法第二〇条は、「いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない」「国及びその機関は…いかなる宗教的活動もしてはならない」と明記しています。
この条項は、戦前の国家神道（しんとう）体制と靖国神社などが侵略戦争推進の精神的支柱となっていたことへの反省にたって、憲法に規定されました。
靖国神社という特定の宗教施設に、国民を代表する首相という「公的機関」が、参拝という「宗教的活動」をおこなうことは、国による一宗教団体の特別扱いにほかならず、信教の自由と政教分離の原則を定めた憲法に反することになります。
以上３つの理由を解決する方法は、すべての一般市民の犠牲者と戦没兵（Ａ級戦犯は除く）を祀るための無宗教のモニュメントを作り、そこに慰霊し追悼することだと思います。前々から公明党・民主党などが要望していることです。
話は変わり、日中・日韓などの国際問題ですが、ますます困難になっていくでしょう。国家レベルでは中国との外相対談や、韓国大統領の来日が中止されそうです。
記憶に新しい４月の中国の暴動やサッカーアジアカップの暴動を思い出します。中国在住の日本人の無事を祈ります。
それまでは中国首相などの「中曽根首相の靖国参拝は遺憾に思う」などのコメントしか知らなかったので、中国国民・韓国国民がそれほどまでに日本を恨んでいるとは知りませんでした。加害国の日本人はのんきだったのだと思います。
あの暴動は学生運動で単に小泉総理の靖国参拝だけでなく、様々な問題をはらんでいます。民衆は役人・警察官の不正に頭にきていますし、本来は民主化運動で国に（中国政府に）向かうはずの力のベクトルが、加害者なのに富める国日本への憧れが怒りへと昇華していったところもあると思います。
戦後日本は自国の復興が大変で、中国・韓国などと国交正常化した後も戦後補償が充分なされてきたとは言えません。たしかに歴代首相が謝って頭を下げましたし、ODAなどで相当なお金をつぎ込みました。でもそれはただ単にお金を出しただけのことです。例えば南京などの地に慰霊のモニュメントを建立するなど精神的な補償をするべきだったと思います。しかも日本からのODAなどで様々な施設が作られているということを国民は知らされていません。（お金の出し損です）
中国は上海などは東京以上の大都会ですが全国平均しますと、世界レベルでは貧しいほうですし文化レベルも低いです。山岳地帯で車を降りて何時間も歩いていかなければならないところもあります。（しかし彼らは幸せそうですが）という理由で日本はODAに出資していますが、日本が鉛筆のようなロケットの打ち上げに失敗しているときに、神舟６号という有人ロケットを打ち上げたり、日本の近海に原子力潜水艦が出没したりすると、貧しい国に援助というのもどうかな～？と思います。人民にちっともありがたがられてないし。
中曽根元首相が靖国公式参拝してから15年日本の総理は参拝してこなかったのですが（橋本元総理の１回はある）、小泉総理の公約であるこの５回の私的？参拝は、日本・中国・韓国やアジアのひとたちに日本の戦後処理と両国間の関係と歴史的認識について考えさせるよい機会になったのかもしれません。
中国などが日本の教科書に文句を言ってきます。（歴史的事実はきちんと書かなければいけないと思いますので、その指摘は聞き入れるべきです）逆に中国の教科書には日本のひどいことが書かれてきました。（愛国・反日の思想教育）
正しい歴史認識のために日本政府も相手国の教科書に文句を言うべきです。
お互いに委員会を出し合っての歴史認識は今年やっとスタートしたばかりで、共通の歴史認識を作っていかなければいけません。
願わくは隣人とは仲良く暮らしていきたい。（お互いを理解して）そしてアジアの国々で戦争の犠牲になったひとたちの魂に追悼したい。
そして世界中に戦争がなくなりますように！世界平和を祈ります！
あっそうだ！上記のモニュメントを日本人の犠牲者を祀るだけでなく、すべての太平洋戦争の犠牲者を祀るものにしたらどうだろうか？アメリカ兵まで含めて。
ヨン様などのツアーや中国の観光ツアーで、現地にあるそういう戦争犠牲者のモニュメントにお参りしたらどうかしら・・・（なければ日本が作るべき）
国民レベルでそういう追悼ができるのが理想的な魂の戦後補償ではないでしょうか？今度中国行ったらそうしてこようっと。
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