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タケ侍の1000日修行

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2006/05/11
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カテゴリ:家族


4月29日に父が不慮の事故で亡くなりました。



71歳でしたが、健康でとても元気で、肉体的には私よりも体力があるくらいの父でした。

それだけに、あまりに突然の出来事に、正直、今でも実感がない状態です。


あわただしく、お通夜、葬儀と、形式上の儀式は終わり、

今は祭壇に父の遺影とお骨があり、線香の匂いだけが、静かに部屋に漂っています。



お葬式の後も、亡き父を偲ぶ暇もないほど、忙しい数日間を過ごしながら、

父の死を実感できてない家族、そして私がいます。

ひょっこりと「ただいま~」なんて帰ってきそうな、

そんな気がまだしています。





これまでも幾度となく話してきましたが、私は本当に親不孝をしてきました。

荒れ狂っていた少年時代がありました。

何が自分をそうさせていたのか、実際のところ未だによく分かりません。




そんな私も、自分が親になって、初めて親の愛情に気づかされました。


様々な壁にぶち当たるたびに、こんな私でも見捨てることなく愛し続けてくれていることに、

言葉や態度で表現することはできませんでしたが、心では感謝できるようになりました。



父も母も自分を信じてくれている。

この感覚が、どれほど私に勇気と安心感を与えてくれたことでしょう。





我が子が愛おしい、そう感じる度に、自分を育ててくれた両親の愛情を想い、

小さい頃に父や母にしてもらったことを思い出すことが多くなりました。


両親を喜ばせたい、親孝行といえることがしたい、

常々こんなことを考えるようになっていました。

しかし、独立して自営業を営む中で、経済的になかなかそんな余裕は生まれません。

時々、孫のかわいい姿をみせてやることくらいしかできませんでした。


そんな矢先の出来事でした。




私の両親は、本当に贅沢を知らない?人たちでした。

共働きで、こんな私を大学まで行かせるのに、どれほど質素倹約をしてきたことでしょう。

外食しておいしいものを食べるでもなく、いい車に乗って走り回るわけでもなく、

きれいな服で着飾るわけでもなく、豪邸に住むわけでもなく、


本当に自分の贅沢よりも、子供の幸せを考えてくれていた親でした。




子供が新車を買っても、自分はボロボロの中古車、

子供がブランドの服で着飾っても、自分は昔から着ているつぎはぎのある服、

子供がレストランでおいしいものを食べていても、自分は作った野菜や家にあるもので食事。


国家公務員でした、決して所得が低いわけではありません。

それでも贅沢に自分が使うことなく、どら息子のわがままな生活に費やしてくれていました。




いまでは自分も二児の父。


そんな父と母に、しっかり稼いだらいつかはきっと.....。

言い訳のようですが、そんな想いだけは心の中にありました。




父の死を知らされてから、私の頭の中にあることは、

「何の親孝行もしてあげられなかった。」

このことばかりでした。




それを想うと、悔やまれて悔やまれて涙が溢れてとまりませんでした。

こうして告白を綴りながらも、自責と後悔の念で涙が溢れています。




父はそんなことを一切気にするような人ではありませんが、

それだけにその気持ちに応えたかった。

いつだってこのバカ息子を信じてくれて、応援してくれた、やさしい父でした。

本当にいつも周りの人を気遣い、誰からも愛され信頼されていた父でした。


本当にすばらしい父親でした。





お父さん、こんな俺でゴメンなぁ。

何にもしてあげられんかったど、ほんとごめんなぁ。

お父さんのお陰でここまでこれたよ。

ありがとう。ホントお父さんありがとう。

お父さんに何にもしてあげられんかった分、お母さん大事にするけんなぁ。

お父さんが僕を愛してくれたように、子供や家族を愛するけんなぁ。

お父さん、本当にありがとう。

ありがとう、お父さん。








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Last updated  2006/05/12 09:51:32 AM
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