シーロム通りで反政府デモ
10月17日、シーロム通りで反政府デモが行なわれました。ちょうど開店前の私も早速見物に行ってきました。午前10時過ぎ、たぶん1000人以上は集まっているデモ隊がルンピニ公園を出発して、片側車線を封鎖したシーロム通りを埋め尽くすようにしずしずと進んでいきます。CPタワー前、バンコク銀行本店前などの要所では歩みを止め、デモカーの演説にあわせて手型のプラスチックのハンドクラッパーを一斉にカチカチ鳴らして気勢を上げます。バンコク随一のビジネス街であるシーロム通りのオフィスビルからも、大勢の会社員たちが仕事を抜け出して歩道に陣取っています。ハンドクラッパーを手にして歓声を上げているOLさんたちのグループも目につきます。彼らもデモ主催者の民主主義市民連合の支持者なのでしょう。いずれにしても凄い熱気です。大勢の人のエネルギーがシーロム通りで渦巻いています。10月7日に国会ビル前を封鎖したデモ隊を警察が催涙弾で強制排除し、2名の死者、400名以上の重軽傷者を出した事件以来、それまで反政府運動に比較的無関心だった人たちも怒っているようです。強制排除では中国製の催涙弾が乱射されましたが、これは着弾すると爆発してから催涙ガスを放出するタイプだそうです。その爆発はコンクリートに数センチの穴を穿つ威力があり、これで足首を引きちぎられたデモ参加者が多数出たようです。今日のデモ行進では、そのときの惨劇の写真や様子を記録したリーフレットとVCDが配布されていて、タイ人たちは奪い合うようにしていました。私も見ましたが、日本だったら発禁確実の残酷なシーンもあり言葉を失いました。これからタイはどうなるのか。ソムチャイ首相は、まだ辞任も総選挙解散もしないと表明しています。バンコクの街は、基本的にまったく平静です。でも対外イメージはどんどん悪くなりますね。カオサンも、ハイシーズンのはずなのに今年は旅行者が少ないです。一日も早く、もう一滴の血も流されることなく、この問題が解決されるよう祈念するのみです。ブログランキングに参加しています。もしこの日記を気に入っていただけたら、ぜひ一票をお願いいたします。そこから新しいブログワールドもひろがります。