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ヒモいらず 亭主いらず

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2009年09月08日
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あなたのことは昔から知っていました。

でもお目にかかるのは初めてです。

一時は同じキャンパスにいたことも 

でも会って話をするのは初めてでした。

 

伯父が逝った。

看取った母が笑いながら逝ったと教えてくれた。

いつ見舞っても伯母に手厚く看護され

異臭もなくキレイな身なりで

ニコニコしていた。

エラく可愛いジィチャンになったなぁ

既にバリバリやった仕事は廃業して

御隠居になったけど

照れるように「なぁ こんな風になっちゃてなぁ」と

話をしてくれた。

耳が遠かったけど筆談で話す

枯れるほどに痩せた手を握って帰る。

 

高齢とはいえ しっかりものの伯母に

面倒を見てもらって

我儘を言いながら畳の上で苦しまずに・・

良い逝き方だと思った。

 

彼には婚外子の子がいました。

うま蔵が知らせるべきか否か悩んだ人である。

伯母が折れて臨終間際に彼に電話をするが

一向に来ない。

敷居が高いのは百も承知だが

父親の臨終である。

 

救援物資みたいな夕飯
救援物資みたいな夕飯 posted by (C)丙谷 うま蔵

今日は通夜だったけど仕事が休めず

子供に置き手紙で指示して誰もが不義理にしない

タイムスケジュールを組んでおきました。

 

腰ぬけめ!うま蔵はイラだっていた。

あとで聞けばインフルに感染して

高齢者がいる家に行くのを行き淀んだらしい

彼なりに配慮したらしいが

伯父は どれほどまでにも逢いたがっていたか!

 

 

長い通夜の弔問が終わった最後に

弔問のお礼をしていた うま蔵の前に彼は現れた。

一目で彼が!と思った。

伯父もカットモデルのポスターや

ソコソコなポスター依頼を

受けたくらいの男前だった。

彼もまた その遺伝子色濃く受け継ぎ男前だった。

その彫の深い顔は明らかに伯父の顔

従兄にも似た顔立ち

中には入りにくかろうと

中に案内する。

 

 

彼は荼毘に付した父の姿を見て

棒立ちのまま泣いた。

涙をぬぐう指先 震える背中

しかし親族の好奇の目が居た堪れないのか

鎮静のために一度外に出て行った。

 

妹である婆蔵を玄関で待ちながら

彼と座談する。

伯母に見つかればエラいことになるが

「明日は(葬儀に)来るの?」

「明日は仕事があるので・・・・」彼は泣いた後で

声が擦れて聞きづらかったが

二度は聞かなかった。

 

彼の送りは今日で終わったのかもと感じ

伯父に愛されながら 隠れた生活の中で

育まれた彼なりの「けじめ」だったのかもしれない。

 

帰り道で彼にカミングアウトした。

「あの間違いだらけの夏休みの友を

伯父に頼まれ直したのは私よ^m^」

「その節は ありがとうございますf^^:」

 

 

少し胸のつかえがとれた夜

 

 






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最終更新日  2009年09月08日 21時35分11秒
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