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カテゴリ:ノンちゃん
朝からノンはとても早起きだった。私としてはものすごく助かった。ダンナも早く起きてい ろいろとノンの世話をしていた。 「ノンちゃん、お着替えしようか?」と言ったら「いや~」と言ったくせに、「幼稚園に行 くとやろ?」と言うと「はいっっ」と言って、さっさと着替えだした。とても楽しみにしてい るみたいで、私が前の晩に用意していたノンの持って行く荷物を嬉しそうにさわったり、ダン ナに見せたりしていた。「幼稚園に嫌がらずに行くのはいいけど、何か寂しかね。」とダンナ がぼそっと言った。全くその通りだ。私はとても寂しかった。 ダンナが仕事に行った後、8時頃玄関のチャイムが鳴った。まさかもうお迎えバス?と思っ てドアを開けると、心配そうにじいちゃんが立っていた。本当はバスを見送りたいらしいが、 仕事の時間に遅れるので、顔だけを見に来たらしい。「ノンちゃん、幼稚園に行くと?いっぱ い遊んでこんばよ」みたいなことを一生懸命言っていた。ノンはお気に入りの名札をじいちゃ んに見せて「ノン!ノン!」と言っていた。たぶん自分の名前が書いてあるということを説明 しているのだろう。 8時半になって、ばあちゃんが来た。ノンはとても喜んだ。 その後、お迎えバスが来た。私はなぜかすごく緊張した。園長先生と主任の先生が乗ってい て、ニコニコして迎えてくれた。「ノンちゃん、バイバイ」と言うとノンもバイバイと手を振 ったが、バスが発車すると、きょとんとしたような顔をして私の方を見ていた。親たちと離れ て一人でどこかに行くのは初めてなので、たぶんびっくりしたんだろう。あのノンの顔はたぶ ん一生忘れないと思うし、忘れないようにしようと思った。 それから私とばあちゃんにとっては気が気じゃない時間。私は幼稚園から電話がかかってく るんじゃないかと何度も携帯を見た。二人で他の話しをしていても、いつの間にか「ノンは今 何をしよるとやろうね」とその話題になっていた。 買い物の帰り、とうとう我慢できずに幼稚園の前まで車で行ってみた。すると幼稚園バスが 送る準備をしていた。外にはいなかったので、とりあえず教室の中にはいるみたいだ。 急いで帰って出迎えの準備をした。 バスは12時到着の予定だが、来ない。何かあったのか…。まさかノンが帰らないといって ごねてるんじゃないかと二人で悪い想像ばかりしていた。 数分遅れてバスが来た。窓側にノンは赤い顔してちょこんと座っていた。一瞬、泣いたのか と思った。私たちの顔を見るとほっとしてノンはバスから降りてきた。バスに乗っていた先生 に「泣きませんでしたか?」と尋ねると「いいえ。元気いっぱいに遊んでいましたよ」とニコ ニコして言った。たぶんその言葉の裏には『泣くって誰が?』みたいな意味が含まれていたよ ねと言って母ちゃんと2人で笑った。その様子を見ていたノンも手を叩いて笑っていた。 おなかがすいていたらしく、ノンは昼ご飯をワリワリ食べた。興奮状態が続いていたらしく 昼寝は1時間くらいしかしなかった。 ノンの幼稚園生活が始まった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008年04月13日 00時08分13秒
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