つれづれなるままに

　一ヶ月ぶりの妊婦健診。今日は性別わかるかなあ…、とものすごく期待して行った。

今まで主治医だった先生が先月で転勤になったので、新しい先生になった。

　始めに助産師さんによる問診。体重はあんまり増えていないけど、今回は血圧がものすごく

高い。何度測っても高い。

『あいかわらず、高いね～。一応先生に言っておくけど…。』

血圧が高いのは毎度のことなので、あんまり気にしなかった。

　名前を呼ばれて診察室に入った。

　挨拶もそこそこに、その先生は

『大変ですよ。これは。』

と言った。

『前任の先生がなんで何も言わなかったんですかね。この状態で妊娠を続ければ、母子ともに

とても危険な状態になります。今、救急車で運ばれてもおかしくないんですよ。』

ここまでは普通に聞けたのだが、

『この状態の妊婦さんを診るのはうちの病院ではできません…』

言われている意味もわからなかったし、後の言葉もあんまり耳に入ってこなかった。

『すぐ紹介状を書きますから、外でお待ち下さい。』

　ふらふらしながら、へたへたと椅子に座った。ダンナが「だからいつもいいよるやろ

」と言っている顔が浮かんだ。

　また呼ばれて、いろいろ聞かれた。子宮筋腫もまたできているらしい。妊娠継続には支障が

ないみたいだけど…。

　妊娠中毒症の症状をいろいろ言われたけど、私にはその自覚症状が全くない。尿にも異常は

ないし、足にむくみもない。でも「母子ともに危険」ということばは胸にささった。

『せっかく来られたので、赤ちゃんの様子は見ておきましょうね』

と言われて、我に返った。今回のチビもお腹の中でよく動く。やんちゃなチビだ。頭が見え

て、手足、心臓、背骨もくっきりわかった。

すると先生が

『赤ちゃんは元気ですね～。性別はもうご存じですか？それとも聞かない主義ですか？』

と言われたので

『いえ、聞きたいです。』

と即答した。

『わかりました』

と言って、機械を動かすと素人の私でもわかるような物体が!!!

『ここわかりますか？男の子ですね。』

と言われた。

勝手に女の子だろうと思っていたから、なんだかよくわからない複雑な気持ちだった。ダン

ナがガッツポーズしているのが浮かんで、にやけた。

『上のお子さんは？ああ女の子ですか。上手に作られましたね。』

と言われたけど、転院のことが頭の中心だったので、はははと笑うしかなかった。

　新しい病院からは、明日にでもすぐ来てください、と言われたので明日早速行くことにし

た。

車の運転は禁止。家の中でそ～っと過ごすようにと言われた。

　大丈夫か？私？